2019.6.14
定額制住み放題の「Co-Living」が人気
「アドレス・ホッパー」、「Co-Living(コリビング)」、「バンライファー」などという聞き慣れない言葉がネット上で最近目立つようになりました。
これらは「マイホーム」という言葉に固執してきた我々の常識を完全に覆すライフスタイルを表す言葉ではないでしょうか。
2019年4月に始まった「ADDress」は「空き家や遊休別荘と、泊まりたい人をマッチングする、Co-Living(コリビング)サービス」として話題を呼んでいます。
台所や浴室は住人同士シェアとなり、シェアハウスのようですが、会員契約中は運営会社が提供する世界中の拠点に定額制住み放題というシステムなので、転々と居場所を変えながら、新しい出会いを楽しむことができます。
「ADDress」のシステムは年々増え、深刻化する地方都市の空家を有効活用し、地方創生にも貢献でき、貸す側、借りる側、社会にとってまさにウィン・ウィン・ウィンのサービスと言えるかもしれません。
「家族」という枠に縛られず、他人と住まいをシェアし「Co-Living」を楽しむ。またひとところにとどまらず、拠点を転々と住み替える「アドレス・ホッパー」をしながら出会いを楽しむというまったく新しく自由なライフスタイルはこれから益々人気を集めるのではないでしょうか。
使われていないスペースを荷物置き場に
楽しい旅行。しかし荷物のせいで行きたかったところまで行けなかったり、旅行行程を制限しなくてはならなかったりなどという経験はありませんか。
特に最近は海外からの旅行客も増え、駅や施設のコインロッカーがいっぱいで、荷物を引きずりながら観光や買い物をされている方をよく見かけます。
そんな不便さを解決すべく現れたのが、「ecbo cloak」です。
「ecbo cloak」はどんな街にでも点在するカラオケ点、飲食店、美容院、事務所等の使わないスペースを旅行者等の荷物一時預かり場所として活用するという画期的なサービスです。
「ecbo cloak」はどんな街にでも点在するカラオケ点、飲食店、美容院、事務所等の使わないスペースを旅行者等の荷物一時預かり場所として活用するという画期的なサービスです。
わざわざロッカーのある駅や施設までいかなくても、必要な時に近くの預け場所をアプリで探し、予約、支払いまでスマホで出来てしまうのでとても便利です。
預かる側としては、使っていなかった空間を提供し、荷物の受け渡しをする等の比較的簡単作業だけで本業の邪魔にならないサイドビジネスとなることから、最近は神社や郵便局なども預かり場所を提供するようになり、様々な業態がサイドビジネスとして注目し始めたたようです。
高架下空間の意外なビジネス
建築技術の進歩により、高架工事にも耐震設計、防音効果が施され、以前のような、「うるさい」、「揺れる」といった高架下独特の問題もかなり解消されました。そんな改善された高架下を有効活用しない手はないと、鉄道各社ではコミュニティーを重視した住民に役立つ高架下ビジネスを次々と展開しています。
京浜急行電鉄は2019年4月1日京急線大森町~梅屋敷駅間の高架下に大田区ならではの、ものづくり複合施設『梅森プラットフォーム』をオープンしました。
ここはクリエイターや町工場のための拠点提供を目的として整備されました。施設の一つ「KOCA」は「クリエイターと町工場が協働し誰でも本格的にものづくりに取り組める、コワーキング機能を有したインキュベーション(創業支援)施設」として注目を浴びています。
「KOCA」入居者は工房月額利用料をオプションで払えば3Dプリンターなどの機械を利用できるので、クリエイターにとっては設備投資せずに創作活動を始められます。また工房をシェアすることでネットワーキングも広げることができ理想的なクリエイティブ環境なのでしょう。
また、高架下スペースの活用として年々増えているのが保育園です。実は保育園は子供のはしゃぎ声がうるさいという苦情を近所から受けるケースが多いらしく、経営側としては高架下ならそういう問題を気にしなくて済みます。働く親にしてみれば、駅に隣接しているのはとても便利ということで、高架下保育園は今後益々増えそうです。
ちょっと見方を変え、想像力を働かせることで、問題が解決したり、便利になることもあります。また、自由になる人もいれば、利益を得る人もでるのです。今後どんな空間を利用したシェアリングビジネスが展開されるのか楽しみです。
参考ウェブサイト:
ADDress
ecbo cloak
KEIKYU ニュースリリース
KOCA