“お財布”で幸せを呼ぶための、たった1つのやるべきこと

美しく生きる人のお金の作法
お財布は、スマホ、自宅の鍵と並んで肌身離さず持ち歩くもの。日常のお金の出入りの“玄関”ともいえる存在だからこそ、あることを実践するだけでお金の流れが変わり、幸せを呼び込むことができるのです!──『美しく生きる女のお金の作法』特別編集[第5回]
2017.10.2

スマホのホーム画面を見れば生活が透けて見える

あなたのスマホのホーム画面には、どんなアプリが並んでいますか?同僚や上司、恋人やちょっと気になっているあの人のスマホはどうでしょう?
なかなか自分以外の人のスマホをじっくり眺める機会はないかもしれませんが、もしそんな機会があったとしたら、ホーム画面に並んでいるアプリを見るだけで、その人の生活や価値観が透けて見えるはずです。
仕事のアプリが大きなシェアを占めているなら、その人はきっと日常の中での仕事の存在感が大きい人。SNSのアプリがここぞとばかり並んでいるなら、広い交友関係を志向し、コミュニケーションを大切にする人。もしかしたらさみしがりやな一面もあるのかもしれません。ゲームのアプリが占拠していたら、休日や仕事が終わったあとの時間に、ソファーやベッドにごろりと転がってゲームをしている姿が自然と浮かびますよね。

実は、お財布も同じ。試しにお財布を取り出して、中に入っているクレジットカードやポイントカードを並べてみましょう。それがあなたの生活や価値観をそのまま表しています。いわば、お財布に入っているクレジットカードやポイントカードは、今のあなたのペルソナともいえる存在。どうでしょう。あなたの今の生活や価値観は、どんな要素ででき上がっていましたか?

「知らず知らずポイントカードが増えていて数えたら10枚以上もあった」「今は使っていないクレジットカードがそのまま入れっぱなしになっていた」なんていう場合には、過去を断ち切るためにも、今を見えやすくするためにも、思い切って厳選を。

損得だけでカードの取捨選択をしてはいけない

さて、厳選する際に覚えておいてほしい、大事なポイントがあります。

それは、目の前の損得だけでなく、”理想の日常“や“なりたい自分”をイメージしながら取捨選択をするということ。

「ここで買い物をするとポイントが貯まりやすいから」「このクレジットカードだと還元率が高いから」ということだけで判断するのではなく、「普段からこのカフェに通える自分になりたい」「いつか、このカードブランドのプラチナのインビテーションをもらえる自分になりたい」、そんなふうにイメージしながら選んでいくのです。
もちろん、お金を貯めるという点では、しっかりと損得を考え、おトクなポイントカードやクレジットカードを賢く活用するということもとても大切です。でもその観点から“合格”とするのは、利用頻度がかなり高いもの、圧倒的に優秀なもの、できれば1枚ずつに絞ってしまいましょう。そして、それ以外は”理想の日常“や“なりたい自分”のイメージに合ったものだけにするのです。

あえて憧れのゴールドカードを持ってみる

どのポイントカードにするかは、買い物に縛られず、もう少し想像を広げてみるのがオススメ。過去に一度だけ、自分にご褒美として行ったけれどそれっきりになっている憧れのヘアサロン、一流ホテルの中にある美味しいパン屋さん、少し足を伸ばせば行ける美術館の年間パス。クレジットカードも「私にはまだちょっと早い」と思っても、思い切って憧れのブランドのゴールドカードを持ってみる、というのもいいですね。
たったこれだけで、あなたの日常のお金の使い方の判断基準が、損得から、理想の自分に近づくためへと自然とシフトしていきます。それだけではありません。1日に何度も開け閉めするお財布だからこそ、”理想の日常“や“なりたい自分”を思い出させてくれるアイテムが入っていると、そこへ向かう自分のモチベーションをキープしやすくなります。一見ムダに思えるゴールドカードの年会費なんて、あっという間に取り戻せてしまうかもしれません。
お金があなたを映す鏡。その日常の出入りの“玄関”であるお財布の中身を変えれば、自然とお金の流れも変わります。”理想の日常“や“なりたい自分”に近づくためのお金の使い方ができれば、生活の満足度が高まり、毎日がより楽しくなります。
たかがお財布、されどお財布。幸せを呼び込むために、小さな一歩を踏み出してみませんか?

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(記事は、『美しく生きる女のお金の作法』から本サイトのために特別編集したものです。)

大竹のり子

ファイナンシャルプランナー株式会社、エフピーウーマン代表取締役

出版社の編集者を経て2005年4月に女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」を設立。 現在、雑誌、講演、テレビ・ラジオ出演などのほか、『お金の教養スクール』の運営を通じて正しいお金の知識を学ぶことの大切さを伝えている。『なぜかお金に困らない女性の習慣』(大和書房)、『老後に破産しないお金の話』(成美堂出版)など著書は40冊以上に及ぶ。ファイナンシャルアカデミー取締役。一般社団法人金融学習協会理事。http://www.fpwoman.co.jp/

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