美しさが手に入るマネーセンスの磨き方

──『美しく生きる女のお金の作法』特別編集[第9回]
2018.6.16

お金をかければかけるほど美しくなれる?

女性にとって「美」を保つことは、セルフイメージを高め、日々のモチベーション維持に欠かせない大切な心がけ。服、スキンケア、メイク、ネイル、髪、靴、バッグ……と、自分を美しく見せるためにかけているトータル金額を見積もってみると、「美」に対する支出額が多いことに驚きますよね。
けれど、自分磨きは楽しいことですし、「美は自分への投資だから!」とあまり考えずにお金をつぎ込んでしまっていませんか? すべてを重視して出費していくと、お金がいくらあっても足りません。見た目ばかり磨いて、生活に余裕がなく蓄えもない……では本末転倒。上手な美投資テクを身に着けることが大切です。

「消費」と「投資」のバランスをとる

自分を美しくみせるために使ってるお金には2種類あります。社会生活を送るために最低限必要な支出の「消費」と「より美しく見せるため」「モチベーションを高めるため」の支出の「投資」です。
例えば髪。ヘアスタイルを維持するためのカット代は生活費で「消費」、イメチェンしたいと好みでプラスするパーマ代やカラー代は「投資」といえます。髪質を維持するためのトリートメントは、セルフケアにかかる商品代は「消費」、より高い効果やリラクゼーションを求めて美容室に通うなら「投資」になります。
美投資はつい、「投資」ばらり膨らんでしまうものです。「消費」と「投資」にわけて考える習慣をつけ、トータルバランスで考えてみましょう。

自分の「美投資」ポイントを決める

つぎに、自分の「美」コンセプトをしっかり持つ意味でも、投資するポイントを決めましょう。事実、私の周りの美しい女性たちは、上手に美投資のトータルバランスをとりながら、好印象をキープしている人ばかり。
例えばA子さんは“服重視派”。
「私は服が大好きだから、爪や髪にはお金をかけない」と明言。服にお金をかける分、ネイルはセルフケアキットで自宅で塗り、美容室はワンシーズンに1回に抑え、トリートメントは自宅ケアのみとバランスをとっているそう。メイク用品にお金を使った月は服の支出を抑えめに……とトータルでバランスをとっています。
また別のおしゃれ美人、B子さんは“靴とネイル、まつ毛重視派”です。
「かわいい靴を履いていると、仕事のモチベーションも高まる」と、数カ月に一度、1足2~3万円の靴を買うそうです。また、ネイルやまつ毛エクステンション(まつエク)は「自分でやるより時間短縮になる」と月計1万円かけて通っているとか。一方で、服には節約の工夫を貫いています。好きなモデルさんなどのブログを読み込んでアイテムを吟味し、着こなせるイメージが描ける服だけをピンポイントで購入するのだそうです。プチプラブランド、セール時期を狙うという徹底ぶりです。スキンケアやメイク用品はすべてドラッグストアで10倍ポイントデーをねらって購入。髪に至っては、「オフィスの隣にある格安美容室でささっと切る」という潔さ!
かけるべきところはしっかり払いながら、決して使いすぎることはない。「月の美投資の予算を決めて、その範囲でバランスをとる」という意識がとても大事です。美投資にかける予算の上限設定は価値観によると思いますが、だいたい収入の1割に収まる範囲が目安と言えるでしょう。

美習慣は高額ローンを組むこと!?

美容は継続してこそ効果があるものが多いですが、同時に支出も継続するということ。その場合は「トータルコスト」の考え方を取り入れましょう。
私自身は、美投資として新しい習慣を検討する時、必ず「トータルコスト」で考えることにしています。例えば、ネイルサロンのジェルネイルは「1回あたりのコスト」だけを考えると1回7,000円くらいです。月単位では切り詰めれば出せるかな金額ですが、続けたときの“トータル金額”で考えます。1回7,000円のサロン通いを3週間に1回続けたとして、年間52週なので1年で17回×7,000円=11万9,000円。ジェルネイルは継続して通う必要がありますから、「ネイルサロンに通うことを習慣にする」と決めた瞬間から年間12万の支出が決定するというわけです。このトータル金額を妥当と考えるか、高いと考えるか。つまり費用対効果ですね。もし「高い」と感じたら、この習慣は見直した方がいいということになります。私の場合はもともと爪が弱くジェルネイルに不向きだったということもあって、ネイルにお金をかける選択はしませんでした。ほか、エステやサプリメントなど継続が前提になるものはトータル金額で考えて、よほど自分に合うものでなければ取り入れません。
「トータルコスト」は時間短縮の視点で考えることもできます。忙しい朝のメイク時間ですが、1日たったの20分とはいえ、それが毎日積み重なると、20分×365日=約121時間もかかっています。121時間もあればひと仕事できてしまいそうですよね。私はメイク時間を短縮したくて、眉のアートメイクを取り入れました。眉にかかるメイク時間を5分としても、美投資で膨大な時間を節約できます。メイクをしないオフの日でも気軽に外出できるのもメリットです。
このようにマネーセンスを身に着けることで、美投資を賢く上手に続けることができるようになります。そうすれば、毎日美しさが磨かれていくのは自明の理。
自分に必要な美投資を見極めて“バランス”をとる。
そう、見た目が美しい人は、お金のかけ方から美しいのです。美しさもお金もどっちも欲張った人生を過ごしたいですね。

大竹のり子

ファイナンシャルプランナー株式会社エフピーウーマン代表取締役

出版社の編集者を経て2005年4月に女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」を設立。 現在、雑誌、講演、テレビ・ラジオ出演などのほか、『お金の教養スクール』の運営を通じて正しいお金の知識を学ぶことの大切さを伝えている。『なぜかお金に困らない女性の習慣』(大和書房)、『老後に破産しないお金の話』(成美堂出版)など著書は40冊以上に及ぶ。ファイナンシャルアカデミー取締役。一般社団法人金融学習協会理事。http://www.fpwoman.co.jp/

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