2019.9.9
ストレスの仕組み
ストレスと人間の関係は、外部からの圧力でゆがんだ風船によく例えられます。外部からの圧力はストレッサー、風船のゆがみがストレス反応、両者は3つに分類できます。
- 物理的ストレッサー(温度・騒音など)
- 科学的ストレッサー(薬物・一酸化炭素など)
- 心理・社会的ストレッサー(人間関係など)
- 心理的ストレス反応(不安・落ち込みなど)
- 身体的ストレス反応(痛み・動機や不眠)
- 行動的ストレス反応(ミスの多発・飲酒や喫煙)
さて、どうして私たちはストレッサーにストレス反応をしてしまうのでしょう?
生きものが災害や捕食者などの脅威を察知すると、即座に逃げる、戦う、固まるといった反応をしなければなりません。血圧と心拍数が上昇し、すぐに動けるよう全身の筋肉が緊張し、闘争・逃走ホルモンが多量に分泌されます。
このストレス反応のおかげで、生きものは生存率を維持してきました。本来ストレスとは、命を守る仕組みなのです。
しかし、環境が変わった今、ストレス反応はデメリットになるばかりです。面接官に威圧感を感じたからといって、殴りかかれば捕まります。人前で話すのが恐怖だからと会議室から逃げ出せば、後々問題になるでしょう。
職場のストレスチェックは待遇に影響する?
日本では、ストレスを要因とした労災認定の増加を踏まえて、2015年からストレスチェック制度が施行されています。50人以上の事業場は、年に1回は実施することが義務です。
国が定めるストレスチェックは、「職場のストレス要因」「心身のスト レス反応」「周囲のサポート」という3つの項目で検査を行い、ストレ スの程度を点数化して評価するというもの。産業医や保健師などが実施者となり、集計結果から高ストレス者が選定されます。