「考えない仕組み化」で「考える時間」をつくりだす

気合いと根性だけでは、仕事は長続きしません。では、どうするか?——おすすめは「自分が働かなくてもいい仕事は、『仕組み』に働かせる」という考え方です。効率化に悩むビジネスパーソンへ、泉正人のベストセラー『「仕組み」仕事術』よりスペシャル版としてお届けします!

2018.7.5
仕事をスピードアップさせる最大のコツは「考えないこと」。これまでの仕組み作りがうまく機能すれば、仕事は確実に楽になります。そして、楽になってどうするか? 仕組み化で捻出した時間を、必要な「考えること」にしっかり使って、成功への道をまっすぐ進みましょう!

考えないでいい仕事から片付ける

TO DO リストで効率よく仕事を片付けるには、「楽なものから」「作業系のタスク」がキーワードです。毎朝パソコンを開いたら、TO DOリストでやるべきことを確認し、あれこれ入っているリストの中から、楽にできそうな「作業系」のタスクから順番に片付けていきます。
例えば、次の予定までに1時間あるようだったら、1時間でこの5つはできるだろうと
「処理時間」でイメージして、あとはただひたすら工場の機械のように仕事を処理していきます。すぐにできるわけではない「思考系」タスクは、この時点では手をつけずに置いておくのです。とにかく考えずに処理していくことが早さのキモになります。優先順位や重要度などを分類するやり方もあるようですが、判断の余地を入れると仕事の処理スピードがガクッと下がってしまうものだと思っています。

すきま時間の作業は「処理時間」で選ぶ

これは「すきま時間」の活用にも役に立ちます。来客前に5分時間ができたり、ミーティングがキャンセルになって1時間の空白ができたとしたら、TO DOリストからピックアップして処理してきます。その場合も仕事の重要度ではなく、処理時間で選ぶようにします。このやり方に慣れれば、「作業系」のタスクは驚くほどスムーズに処理できるようになります。
また、「作業系」のタスクは早朝の一番集中できる時間に取り組めば、電話やメール、話しかけられることもなく、驚くほど速く片付くようになるでしょう。
それでも片付かないタスクがあったら、タスク自体に問題があったと考えましょう。タスクが抽象的あるいは複雑で手が付かず途中で止まってしまう場合は、より具体的な行動に細分化してみます。また、そのタスクをやる気がないという場合もあります。その場合は、あきらめてスパッと消してしまいましょう。必要になったらまた、リストに入れればよいのです。タスク管理は「感情を入れない」ことが最大のポイントです。

メールを「仕組み化」する方法

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1日の仕事の中で、どうしても時間がかかってしまうのがメール処理です。メール処理にかかる時間は①受信メールを読む②返信内容を考える③返信内容を打つの3つに分けられますが、これも「仕組み化」で時間を節約できます。
まずは、
①その場で返信する。
メールを読むのは1回だけと決め、できるだけその場で返信します。どうしても「その場で返信」できないときは、メールにフラグを立てて、他の既読メールと分けておき、時間ができたときに一気に返信することにします。
②返信内容は5秒以内に判断。
たいてい、返信内容は自分が持ってる判断材料と照らし合わせて、それに沿った返事をするだけですから、5秒もあれば十分なはずです。判断材料が足りなければ、その旨を相手に伝えて、判断を保留にすればよいでしょう。とにかく、未完了のまま何日もメールを放置することだけはやってはいけません。
③文章は20行以内で収める。
あまり意識しませんが、一画面で閲覧できる行数は20~30行程度です。メールの行数を一画面で読み切れるようにすれば、読む相手はスクロールする時間と労力を削減できます。結果、レスポンスがスムーズになる可能性が大きくなります。
④選択肢を複数用意する。
メールの回数を減らすために、なるべく一度の回答で済むような書き方を心掛けましょう。たとえば、日程調整の場合も2~3候補出しておけば、相手も調整しやすくなります。効率的なメールは自分にも相手にもメリットがあるのです。
自分の成長のために、「仕組み」でできた時間を有意義に活用していきましょう!
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