脳疲労の3大サインとは?疲れの原因とアプローチ方法をご紹介

何をしてもなかなか疲れが取れないという人は多いのではないでしょうか。お風呂に入っても、マッサージに行っても疲れが取れない。現代人が抱える慢性的な悩みとはいえ、どうにかしたいものです。
梶本修身著『疲労回復の名医が教える誰でも簡単に疲れをスッキリとる方法』 より、疲れの原因とアプローチの方法をご紹介します。
2019.9.10

疲れの原因は脳にある

疲れているのは筋肉ではなく「脳」なのです。脳には私たちが生きていくうえで欠かせない「自律神経」のコントロールセンターがあり、24時間365日休まず動き続けています。

2ページより引用
医学博士で東京疲労・睡眠クリニック院長でもある著者は、文部科学省において疲労にまつわる研究・プロジェクトの責任者を務めています。
著者のもとを訪れる人たちは、「何をやっても疲れがとれない」と口にすることが多いようです。たとえば、肩こり、腰のこわばり、目の疲れなど、疲れを感じる体の箇所は人それぞれ違うものです。
疲れの原因は、体内のエネルギーを消費しているからであると思いがちですが、実は細胞のサビにあると著者はいいます。組織を構成する細胞は、酸素を消費しながら活動していますが、そのうちの1〜2%が活性酸素となって細胞自体をサビさせてしまうのだとか。これが疲労の正体であるといえそうです。
そして、本当に疲れているのは体ではなく、脳にあると著者はいいます。過度な負担がかかってしまうと脳が疲れて、自律神経が乱れがちに。すると、体のあちこちに症状が出てしまうというメカニズムなのです。
脳の疲れをスッキリとることによって、全身に感じている疲れに対してアプローチできるといえるでしょう。

脳が疲れていると、「飽きる」「作業効率が落ちる」「眠くなる」という3つのサインが現れます。最初に現れるサインは「飽きる」です。

28ページより引用
作業をしていると、だんだん飽きてくることがあります。「飽きる」「作業効率が落ちる」「眠くなる」は、脳疲労の3大サインなのだとか。
同じ作業を続けていると、脳内で同じ神経細胞の回路が使われるため活性酸素が発生し、その神経細胞がだんだん酸化していきます。酸化が進むと修復が困難になるため、脳が「違う神経細胞を使え」と指示を出し、「飽きる」のだといいます。
「飽きる」を無視して作業を続けていると、やがて「作業効率が落ちる」のサインが表れ、最後は「眠くなる」に至ります。効率や生産性が落ちるだけではなく、自律神経が疲弊した状態が続くと、高血圧症や糖尿病、免疫力の低下によってがんの発症リスクが高まるのだとか。
3つのサインに気づいたら、こまめに休息をとり、脳を休めて疲労回復することが大事であるといえるでしょう。
目に疲れを感じる眼精疲労も、実は目の疲労ではないといいます。自律神経の乱れによるものなので、目薬やホットタオルで温めたりといったことでは、眼精疲労の根本的な解決にはつながらないようです。
たとえば、デスクワーク中に3大サインを感じたら、こまめに席を立って休憩。遠くの景色を眺めて交感神経と副交感神経のバランスをとった方が、さまざまな疲労にアプローチできるといえそうです。

脳を休めるためには睡眠の質を高める

脳を休ませて回復させるために手っ取り早い方法は、やはり睡眠です。その日の疲れを日々リセットするために、良い睡眠は必須。自律神経の疲れを癒してくれるといいます。
そして、量よりも質がポイントになりそうです。夏の終わりとはいえ、まだまだ暑い日が続いていますが、寝汗は睡眠の質を落とすというから要注意です。
寝るときにエアコンをつけるかどうかについて迷うものですが、眠っている間に寝汗をかくということは、体温調節のために自律神経が睡眠中も休まず働いているということ。熱中症を招く可能性が高まり、いいことはなさそうです。
寝苦しい夜は、高めの室温設定でもいいので、冷房をつけて就寝。脳を休めて自律神経を酷使しないように気をつけることで、日々の脳疲労をしっかりとっていきたいものです。
手軽にできることとして、就寝3時間前に、部屋の照明をオレンジ色に変えることを著者は勧めています。
朝起きたときに生成されるセロトニンは、起床後14〜16時間たつと、メラトニン(睡眠ホルモン)に変換されます。メラトニンの分泌を正常化するためには、眠りに入る前の3時間、昼の光に近い白く明るい光を浴びないことが理想です。
スムーズに入眠するために周辺環境を整えることは、脳の疲れにアプローチし、日中の疲労感を取り除くことにつながりそうです。
タイトル: 疲労回復の名医が教える誰でも簡単に疲れをスッキリとる方法
著者:梶本修身
発行: アスコム
定価: 1,300円(税抜)

ナカセコ エミコ

(株)FILAGE(フィラージュ)代表。書評家/絵本作家/ブックコーディネーター 。元・銀行員であり図書館司書。現在は、女性のキャリア・ライフスタイルを中心とした書評と絵本の執筆、選書を行っている。「働く女性のための選書サービス」“季節の本屋さん”を運営中。

STAGE(ステージ)