STAGE編集部:バルーン競技を始めてから最も苦労した時期というのは?
「それが……ずっとなかったんですよ。本当に気球が楽しくて、続けていたら、運良くうまく転がっていったという感じです。強いて言えば、去年がこれまでで一番上手くいかなくて辛い時期でした」
STAGE編集部:去年はどう辛い時期だったのでしょうか?
「世界選手権は2年に1度あるんですけど、世界チャンピオンになった2014年の次、2016年は日本開催だったんです。ずっと日本チームの夢だったチャンピオンへの期待と、かつ僕がディフェンディングということで、必要以上のプレッシャーを感じてしまったんです。自分のリズムが作れなくなっていってしまい、「なんで競技しているのかな?」とか「今までどういう感じで飛んできたのかな?」という思いが湧き上がってしまい……。それでうまく飛べなくてフラストレーションになるという悪循環に悩まされました」
STAGE編集部:優勝を経験したからこそのプレッシャーを感じてしまったのでしょうか?
「そうですね。連覇への重みというか、やっぱり自分の中でも世界選手権がゴールというか、大きな目標の1つだったので、そこに対しての捉え方が上手にできなかったのかなと思います」
日本人として初となる世界選手権での優勝。歴史に残る偉業を達成したものの、安心してはいられない。王者は王者であり続けるしかない。これまで体験したことのないプレッシャーと戦い、少しでもいい成績を狙い続けるしかない。
日本人として初となる世界選手権での優勝。歴史に残る偉業を達成したものの、安心してはいられない。王者は王者であり続けるしかない。これまで体験したことのないプレッシャーと戦い、少しでもいい成績を狙い続けるしかない。