30~40年もの長い間、お金が引き出せないという「期限の利益の喪失」は非常に大きなデメリットです。突然のリストラや病気、また独立起業など自分に何が起こるかわかりませんし、毎年2%のインフレが続けば30年後にはお金の価値が半分になってしまっているかもしれないのです。長い人生ではまとまったお金は自由に使えるかたちで持っておくほうが賢明ですし、無理のない範囲での加入を検討すべきものと言えるでしょう。
「税金」は搾取されて損なイメージが強く、「節税」と聞くとお得で飛びつきたくなるものです。目先の小さな金額に惑わされて、大きな損をしないように両面思考を大切にしたいものです。
流される力〜『お金原論』[第1回]〜
「お金」とは何か ── 。このシンプルな命題に、現代の視点から向き合おうというのが『お金原論』という新しい学問だ。現代において、私たちの生活とお金とは一蓮托生だ。お金の悩みから解放され、自由な時間を産み出し、心に描く夢のライフスタイルを実現したい。そんなあなたへ。
泉 正人
ファイナンシャルアカデミーグループ代表一般社団法人金融学習協会理事長
日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりのある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着をめざしている。『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。一般社団法人金融学習協会理事長。