これは、オディロン・ルドン《Ⅱ. おそらく花の中に最初の視覚が試みられた》1883年(岐阜県美術館蔵)。『起源』という版画集の一作品です。
印象派が勢いある中で、黒い作品を制作し続けたルドン。同時代、彼ほど「黒」を追求した画家はいないかもしれません。ということで、敬意をこめての一枚を。
ルドンは「黒」についてこう書いています。
印象派が勢いある中で、黒い作品を制作し続けたルドン。同時代、彼ほど「黒」を追求した画家はいないかもしれません。ということで、敬意をこめての一枚を。
ルドンは「黒」についてこう書いています。
“黒は最も本質的な色彩だ”
“パレットやプリズムの呈する美しい色とちがって、精神のための働き手なのだ”
(『ルドン 私自信に』オディロン・ルドン 池辺一郎訳 みすず書房)
“パレットやプリズムの呈する美しい色とちがって、精神のための働き手なのだ”
(『ルドン 私自信に』オディロン・ルドン 池辺一郎訳 みすず書房)
余談ですが、ルドンは晩年になり、なんと突然“色彩と結婚”します。
同じ画家と思えない鮮やかな世界。
でもこの花、はっきり描かれているのに、永遠に触れられない感じ、しませんか?
そこにありながら、ない・・・「黒」を追求したルドンにしか表現できない色彩世界の気がするのです。
でもこの花、はっきり描かれているのに、永遠に触れられない感じ、しませんか?
そこにありながら、ない・・・「黒」を追求したルドンにしか表現できない色彩世界の気がするのです。
今回は特に、モニターでなく実物をぜひ。今こちらでご覧になれます。
『ルドン ひらかれた夢-幻想の世紀末から現代へ』 ポーラ美術館(箱根)
2018年7月22日(日)-12月2日(日)
http://www.polamuseum.or.jp/sp/odilon_redon/
冒頭の版画は前期で展示終了のようですが、同様に「黒」を味わえる他の作品をご覧になれますよ。
『ルドン ひらかれた夢-幻想の世紀末から現代へ』 ポーラ美術館(箱根)
2018年7月22日(日)-12月2日(日)
http://www.polamuseum.or.jp/sp/odilon_redon/
冒頭の版画は前期で展示終了のようですが、同様に「黒」を味わえる他の作品をご覧になれますよ。
★ポーラ美術館では最近「ビジネスのためのアート・ワークショップ」を始められたそう。ひとり研修が寂しい人はお勤めの会社に提案してみては?http://www.polamuseum.or.jp/info/group/artworkshop/
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初めまして。かってんともこと申します。美術展用映像・コンテンツ企画製作という、 “美術展のクロコ業”十余年。広告から日本語教師、面接官等々、流浪の末にたどり着いたこの仕事には、離れられない魅力あり・・美術展にまつわる“クロコなお話”、お届けいたします。