一同:おお〜〜っ。さすがFさんは、円高派の大御所ですね。
Fさん:円高の理由は簡単です。実は正確には円高ではなく、ドル要因によるドル安ですが。さて、ではなぜドル安なのか。それは、米国の金融政策が正常化する、つまり金利を上げることで景気に息切れ感が出るでのはないかと見ているからです。景気循環は、量的緩和&低金利という株価にはぬるま湯な金融相場から、金利を正常化する業績に頼る相場に移行する際に必ず株価が下落することが歴史的に証明されています。つまり、2018年は株価に調整が入る可能性が高いといえるわけです。そんな調整が入っても、引き続き金利を引き上げるかというとそれはないはず。(FRB)新議長のパウエルさんは、イエレン現議長と同じぐらいハト派だから、そんな無理はしないはず。
Gさん:そうなると年3回を織り込んだドル高派がポジションを減らして、円高になりそうですね。
Fさん:そう。ドル高を諦めた人の円買いが円高の一番の要因ですね。でも、それだけじゃないと思います。実は、日本の機関投資は最近積極的に外貨投資を増やしています。これは、外国債券投資は、金利が高い、外貨が値上がりするということを狙った投資なんです。
しかし、ドル安になり、また、金利も上がらないようでは対外証券投資をするモチベーションがなくなるわけです。そうなると、2017年までドル買いに積極的だった機関投資家が投資を控えることでドルが安くなると見ています。
しかし、ドル安になり、また、金利も上がらないようでは対外証券投資をするモチベーションがなくなるわけです。そうなると、2017年までドル買いに積極的だった機関投資家が投資を控えることでドルが安くなると見ています。
Hさん:地政学リスクは間違いなく円高要因ですね。私の考える3大地政学リスクは、ロシアゲート疑惑、中国の景気後退、朝鮮半島リスクです。
Gさん:確かに、なんとなく株高や年末の高揚感で忘れているけど、そのリクスは日に日に増している印象ですね。
最後に一同で会したら
Aさん:お互いに意見が出揃ったね。結局は、どちらの要因も多いということだね。ドル高ドル高と決め付けては危険そうだね。2017年の為替の動き(ボラティリティ)が異常に低かったから、なんとなくのほほーんと2018年に入っていくとイケないということがわかりました。気を引き締めて臨みたいですね。
Fさん:確かに同感です。私も、ドル安と決めつけるのは少し危険だと思いました。刻々と変わる状況をしっかりと咀嚼しながら、しっかりとトレンドを見極めたいです。
A&Fさん:みなさんはどう思いますか?為替は楽しいので色々と考えてみてください!
インフレが忍び寄るかも2018

日本は長い間デフレに苦しめられてきました。その状況を脱するために日銀を中心に懸命に取り組んでいましたが、あまり効果が確認できていません。そのため、日本ではもう二度とインフレが訪れないのではないかという言う人さえいます。しかし、2018年は、「海の向こう」からインフレが忍び寄る可能性がありそうです。
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渋谷 豊

ファイナンシャルアカデミーグループ総合研究所(FAG総研) 代表、ファイナンシャルアカデミー取締役
シティバンク、ソシエテ・ジェネラルのプライベートバンク部門で約13年に渡り富裕層向けサービスを経験し、独立系の資産運用会社で約2年間、資産運用業務に携わる。現在は、ファイナンシャルアカデミーで取締役を務める傍ら、富裕層向けサービスと海外勤務の経験などを活かした、グルーバル経済に関する分析・情報の発信や様々なコンサルティング・アドバイスを行っている。慶応義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)修了。
ファイナンシャルアカデミーグループ総合研究所 http://fagri.jp/
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