2019.2.4
1 部下の指導・教育における悩みには、なぜプログラミングがなぜ役立つのか
部下の育成に悩む人は多いと思います。なかなか仕事を覚えてくれない、ミスが多くて困る、やる気が感じられないなどと思う人は多いのではないでしょうか。
しかしどのような人材であろうとも、上司が育成しなければなりませんし、その方法によって結果も違ってきます。そして部下の指導・教育を行うためにも、プログラミング思考が役立ちます。
その理由は以下のようなものがあります。
① どんなに複雑な問題にも諦めずに取り組めるようになる
解決できない課題に直面すると、その原因を他に求めることもあるでしょう。そもそも仕事ができる人材であれば苦労しないのにと思うのも、そのひとつです。
これは問題が自分の解決能力の限界を超えていると感じるためですが、その限界はプログラミングを学ぶことで広げることができます。プログラミングはある意味、その作業自体が問題解決そのものです。最初に目的があり、それを達成するためにはどのようなフローチャートにするのか、どの命令を使ってどのように組み上げるのかという作業を続けます。そして完成したプログラムがうまく動作しなければ、修正のためのデバッグ作業を行います。
この作業を続けていると、どんなに複雑に思える問題でも掘り下げて考えて、その原因を突き止めるという思考が身に付きます。
② 複雑な仕事も理解できる言葉で教えることができる
部下の指導・教育がうまくいかない原因のひとつに、部下が理解できる言葉で伝えていないということがあります。たとえばアポイントの取り方など、自分にとっては感覚的に身についていることもあるでしょう。それをきちんと部下が理解できるように言語化し、体系化して説明しなければいけません。プログラミングを学ぶと、理解できる言葉へ的確に変換し、伝わる工夫ができるようになります。
③ 人はいろんな思考回路を持っていることがわかる
部下の指導・教育にはまず、部下を理解することから始めなければなりません。人はそれぞれ自分なりの思考回路を持っています。部下が思うように動いてくれないと思うのなら、それはたぶん自分と部下の思考回路が異なるからです。
プログラム言語というものは命令型や関数型、対話型やオブジェクト指向などいろんなタイプのものがあります。人間も同様に、人によって考え方は違います。そのため自分の考え方を一方的に押し付けても、部下が理解できないというのは当然のことです。
たとえば完全に理解してからでないと動けないタイプや、ミスをしながらも学習して前に進むタイプなど部下にはいろんなタイプがあります。プログラミングを学ぶと、それぞれに合う方法で教えなければならないことが理解できるようになります。
2 プログラミングの勉強で理解する能力が高まる
プログラミング思考が備われば、論理的な穴を見つけ出すスキルが高まります。仕事のフローにおいても、事前に問題が起きる可能性があるところを見つけ出すことができます。
そのような論理的思考の強化以外に、物事を理解する能力が高まります。たとえば部下の指導・教育には部下を理解するための対話が必要です。教えたことがきちんと理解できているかどうかを確認する必要があるからです。
もし理解できていないようであれば、プログラムでいえばどの言語を使うべきなのかを探さなければなりません。部下それぞれがどんな思考タイプなのかを理解するためにも、プログラミング思考は役立ちます。
3 プログラミングの勉強方法
それでは具体的にどのようにプログラミングを勉強すればよいのかをご紹介します。言語はいろいろありますが、初心者にはBASICがおすすめです。いわゆる対話型プログラムですが、英語に近い記述なので誰でも馴染めるかと思います。
BASICにもいろいろありますが、たとえばAndroid端末を持っている人はBASIC!というアプリで学ぶことができます。パソコン用でもTiny Basic、Small Basicなどの無料ソフトがあります。これらを使って、簡単なゲームでもよいのでプログラミングを組んでみると、自然とプログラミング思考が身に付いていきます。
参考:
・BASIC! http://rfo-basic.com/
・Tiny Basic https://www.vector.co.jp/soft/winnt/prog/se207330.html
・Small Basic
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/small-basic/9pfqkjljpb1r?activetab=pivot:overviewtab
おわりに
プログラミングはエンジニアになるためだけに必要なものではありません。プログラミング思考を身に付けると、付随していろんな能力が備わります。部下の指導・教育においても、それまで見えなかった自分自身の課題が見えてくるはずです。