とはいえ、いつもメモすることを忘れずに何かを探している状況は、なんとなく気が休まらないような印象を受けます。しかし、スマホメモは、「いつでもどこでも気づきをメモるだけでいい」「しかも〝ゆるゆるだらだら〟でいい」のだというから気になるところです。
スマホメモは、クセになると楽しくなるようです。SNSに通じる一種の自己発信であり、だからこそ発散に通じると同時に、なんとなくスキッとするのだと著者はいいます。
人間の心の健康は、インプットとアウトプットのバランスで成り立っている。スマホメモによる脳からの吐き出しをゆるだらで行うことによって、自分だけのアウトプットにつながるのかもしれません。
そして、すぐメモるだけではなく、「いつでもリマインド」することも大事なポイント。
人は、一度考えたことを忘れ、また同じことを考える動物。考えていたことをリマインドすることで、さまざまな物事に対する効率アップも見込めそうです。
自分の思考のビッグデータをつくる
実際にメモをするにあたって、まず格納場所を用意して分類します。著者は、iPhoneに最初からセットされているメモ(アプリ)を使っているのだとか。iCloudに同期させているので、容量が気にならず、良いのだといいます。
そして、「仕事」「趣味やボランティア」などの大分類から、さらにいくつかに分類していきます。緻密でなくても、後で自分が引き出しやすい状況を作ることがコツであるといえそうです。
実際に始めてみると、何をメモすればいいのか、とまどってしまいそうですが、結局のところ何でもいいのだと著者はいいます。大事なのは、自分の意見を書こうとするのではなく、その時々に浮かんだ考えを、素直に脳から引き出すこと。
さらに、「世の中と自分」という関係式を意識。たとえば、何かの記事を見れば必ず自分の感想があるものですが、最もシンプルなものでいえば、「いい/悪い」という感情です。最初はそういうことをメモしておけば良いのだといいます。後でメモを見返したときに、そのときに脳が感じていたことが伝わる書き方が大事でしょう。
そして、書いたメモをリマインド。見返しつつ、メモが溜まってきたら全体を俯瞰で検証してみます。すると、別々の問題が一つに繋がっていることに気が付いたり、それがきっかけで新しいアイデアやテーマにたどり着くのだと著者は語ります。
スマホメモは、自分の思考のビッグデータになりうるのだとしたら、今から早速始めてみたいものです。
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タイトル: スマホメモ|仕事と人生の質を上げるすごいメモ術
著者: 須藤亮
発行: CCCメディアハウス
定価: 1,620円(税込)
著者: 須藤亮
発行: CCCメディアハウス
定価: 1,620円(税込)