2020.1.21
強い身体作りのためには体温を上げることが重要
免疫力や抵抗力をつけるためには、体温を上げることが重要です。体温が1℃下がるだけで免疫力が30%低下すると言われています。そのため「食事をしっかりとる」「定期的に運動をする」「湯船に浸かる」などの対策をとって、普段の体温を高く保つようにしましょう。次からは、一つずつポイントを解説していきます。
体温を上げる食事のポイント
食事で体温を上げるためには「朝食をしっかりとる」「たんぱく質の摂取量を増やす」「ビタミン類をとる」ことが重要です。
まず、起床後は血圧や脈、体温が低下している状態です。ここで食事をしっかりとることが大切です。そうすることで内臓や筋肉に栄養が行き渡り、体の内側から温めることができるためです。食べ物を噛む行為も体温上昇につながります。また、体温を下げないために、朝食は温かい食べ物や飲み物をとるようにしましょう。
次に、たんぱく質の摂取量を増やすことが重要です。たんぱく質は、体温維持に重要な役割を果たす筋肉を構成する栄養素です。そのため、たんぱく質をしっかりとることで体温上昇につながります。冷えが気になる人ほど摂取量を増やすようにしましょう。なお、食事では肉や魚などの動物性たんぱくをとることをおすすめします。必須アミノ酸を多く含んでいるためです。必須アミノ酸を摂取することで、免疫力の低下を防ぐことができます。食事でのたんぱく質摂取量が少ない場合は、プロテインを定期的に飲むこともおすすめです。
そして、ビタミン類をしっかりとることが大切です。特に、緑黄色野菜に多く含まれるビタミンAと果物類に多く含まれるビタミンCを積極的に摂取しましょう。これらの栄養素には、粘膜を強化してウイルスの侵入を防ぐ他、ウイルスを体の外へ追いやる作用があるためです。
体温を上げる運動のポイント
運動で効率的に体温を上げるためには、より多くの筋肉を使うことがポイントです。そのため、有酸素運動の場合はウォーキングやジョギング、無酸素運動ではスクワットやランジなどの種目がおすすめです。ウォーキングなどを行う際は、できるだけ腕を大きく振り歩数を多くして筋肉を使う割合を増やしましょう。スクワットは、体の中でもっとも大きい脚の筋肉を効果的に鍛えることができます。また、同時に腹筋や背筋、体幹部の筋肉も使うため、体温上昇におすすめの種目です。脚を前後に開いて腰を落とすランジも同様に効果的です。
ただし、運動する際に注意点があります。普段行っている運動の強度から大きく離れないことです。抵抗力が低下する恐れがあるためです。たとえば、普段ウォーキングがメインの人がジムで高重量の筋トレを行うことや、まったく運動していない人が毎日1時間のジョギングをはじめるなど、急激な変化を起こさないようにしましょう。特に筋トレの場合、抵抗力が大きく低下する恐れがあります。そのため、しっかり追い込むメニューよりも、余力を残した重量や回数にとどめておくことが大切です。
湯船に浸かって体温を上げる
血行促進と体温上昇のため、湯船に浸かることもおすすめです。ただし、半身浴は正しいやり方で行わないと逆効果になる恐れがあるため注意してください。半身浴は、最低でも20分間は湯船に浸かっている必要があります。また、上半身が冷えないように温かいタオルなどを肩にかけておくことが大切です。入浴時間が10分しかないなど時間がない場合は、胸あたりまでお湯に浸かる全身浴をおすすめします。
対策を組み合わせて強い身体を作る
体温が低い人や冷えの症状が強く季節を問わず手足が冷える人は、対策をしても体温が上昇しにくいことがあります。この場合には、対策を組み合わせることで体温の上昇を図りましょう。食事と運動、そしてお風呂を組み合わせることはもちろん、外側からの対策も有効です。
たとえば、足や手など体の先端部分を温めます。保温性の高い靴下や手袋、カイロを使用するとよいでしょう。また体調を崩さないためには、マスクや加湿器の使用、うがい手洗いなどでウイルスの侵入を防ぐことも大切です。マスクは外出時だけでなく、運動時や室内で使用することで湿度対策もできます。
まとめ
寒さや風邪に負けない身体を作るためには、免疫力や抵抗力の強化が必要です。そのために体温上昇は欠かせません。冬は屋内外の温度差が大きい傾向にあるため、体温の調整が難しく、自律神経に悪影響を及ぼす恐れもあります。それを防ぐためにも、食事や運動、入浴などを組み合わせることでしっかり体温の保持を図ることが大切です。普段から冷えが気になる人や風邪をひきやすい人は、ぜひ普段の生活の中に取り入れてみてください。