2019.6.6
タスク管理における一日一箱という考え方
「一日一箱」という仕事術をご存じでしょうか?
ご存じない方にはとても申し訳ありません。これは私自身のビジネス書『一日一箱』(KADOKAWA)でくわしく説明した方法論なのです。
ご存じない方にはとても申し訳ありません。これは私自身のビジネス書『一日一箱』(KADOKAWA)でくわしく説明した方法論なのです。
実は単純な方法論でして、
1.今日一日でやるつもりのタスクを一つのリストに洗い出して
2.それが終わるまで他のことには手をつけず
3.はみ出したものは翌日のリストに送る
というだけのやりかたです。
1.今日一日でやるつもりのタスクを一つのリストに洗い出して
2.それが終わるまで他のことには手をつけず
3.はみ出したものは翌日のリストに送る
というだけのやりかたです。
ひどく単純なやり方ですが、世の中一般の仕事術と少しだけ違うのは、「なるべく早く仕事をする」という発想を捨て、「明日がある」という逃げ道を常に用意しながらも、今日やることには集中するという最低ラインを「死守する」努力は怠らない点です。
もちろん、一日分のリストを作ったとしても「上司から仕事を改めて頼まれる」という「追加割り込み」は当然発生するでしょう。でもそこでもなるべく「明日でもいいですか?」といってみるくらいはおすすめしたいです。
つまり「今日やること」は「昨日より前に用意してあったもの」だけであるというのが理想的なのです。
特にフリーランスや、ある程度は締め切りを自分の裁量で決められる人には、このやり方を強くおすすめします。
おすすめのタスク管理ツール
・todoist
これを実践するためのツールとしてTodoistを紹介しましょう。
これはよくあるタスク管理ツールですが、非常に高機能です。
これはよくあるタスク管理ツールですが、非常に高機能です。
階層をいくつでも作ることができ、プロジェクトもいくらでも用意することができ、プロジェクト自体を階層化することもでき、Googleカレンダーと同期までとることができます。
またクラウド対応で、iPhoneでもAndroidでもウィンドウズでもMacでも扱うことができます。
が、このような機能のオンパレードの話はとりあえずみんな忘れてください。
が、このような機能のオンパレードの話はとりあえずみんな忘れてください。
代わりにただ一つ、「今日のリストにタスクを用意する」ということだけを意識して、そのリストに上がった以上は「今日中にやるようにする」を守りましょう。
無理だと思うけれどやらなければいけないことは、「明日以降のリスト」に回します。
これをただただしっかり守るだけでも、仕事が確実に進んでいくのが実感できて、おそらく自分に自信がつくはずです。
無理だと思うけれどやらなければいけないことは、「明日以降のリスト」に回します。
これをただただしっかり守るだけでも、仕事が確実に進んでいくのが実感できて、おそらく自分に自信がつくはずです。
今日やるタスクを入力しました。時間ごとに入力でき、Googleカレンダーとの同期も可能です。
今日やるタスクだけに集中させよう
つまりは意識を今日やるタスクだけに集中させるのです。
よく「集中力がない」とか「集中できる環境」といったお話がありますが、集中とは今日やる程度のことに意識を集め、それ以外のことを想像しないことで、実現できます。
今日やるべきことをやっているにもかかわらず、3週間先のプレゼンのことが気になったり、逆に昨日上司に叱責されたことが気になるという状態が「集中できていない」のです。
いまなにをすればいいかがわからなくなったらTodoistをみればいい。そこに「今日やるべきこと」が書かれています。それをすべて終わらせたら、帰ってしまってもいいのです。集中力が増しますし、モチベーションも高まるはずのリストです。
あるいはどうしても先のことが気になってしまったら、それについて調べたり検討するというタスクを一行追加しましょう。ただし「今日のリスト」にではなく、できれば「明日やることのリスト」にです。「今日」はあくまでもそこにすでに書かれている「今日のリスト」のことだけにすべきです。こうすることが、集中には欠かせません。そして毎日、毎時集中して仕事を進めることによって、先の仕事で不安になるような時間の無駄を防ぐことができます。
タスクが終わらなかったら明日がある
急に入ってきたタスクは、緊急でなければ、明日以降のスケジュールに入れます。感覚的に入力でき、使いやすいツールです。
私たちは多くの場合「早くやれば早くやるほど良いし、早く手がけるとそれだけ良い」と思い込まされてきました。この考え方には一理ありますが、大きな欠陥もあります。
それはたくさんある未来の時間を全然使わないという態度なのです。
未来の方に時間がたくさんあるにもかかわらず、できる限り早く仕事を片付けて、さらに早く仕事を片付けるという方法をとると、それでどうなるかといえば「あとに余裕ができる」という程度です。要するに未来が暇になればいいということでしょう。
未来の方に時間がたくさんあるにもかかわらず、できる限り早く仕事を片付けて、さらに早く仕事を片付けるという方法をとると、それでどうなるかといえば「あとに余裕ができる」という程度です。要するに未来が暇になればいいということでしょう。
ですが本当にそう思う人はいないのではないかと思います。いまをとことん忙しくして、あとが暇になったところでなんになるでしょう。
むしろ、いつも均等に余裕があって、いつも同じくらい忙しい方がリズムも整うし、生活習慣も良くなるし、いいことづくめです。
むしろ、いつも均等に余裕があって、いつも同じくらい忙しい方がリズムも整うし、生活習慣も良くなるし、いいことづくめです。
どんな仕事もなるべく「今日中」にやり、明日を暇にするという発想を捨てましょう。「明日でいいものは、明日にやる」ことにします。これを毎日繰り返せば、「今日やることを今日中に終わらせる」ことは可能になり、毎日を気持ちよく過ごせるようになるのです。