上司や部下の本質を見抜ける?デスクの使い方がその人を表す 

キャリア
職場のデスクスペースの状態や使い方でその人の本質が見える、アメリカの心理学者が提唱している例があります。職場の部下、上司の本質が、デスクから見抜ける可能性があるそうです。その具体的な方法と事例を紹介します。
2019.3.12

職場のデスク環境はその人の本当の姿を映し出す

 日常生活のあらゆるシチュエーションから人間の本質を見抜く、という研究は世界中で行われています。
 その中でも、デスクワークのありかたから、その人の性格や性癖、ひいては政治的傾向まで見抜けると主張しているのは、アメリカのテキサス大学オースティン校教授サム・ゴスリングです。
 ゴスリング教授によれば、デスクワークは「魂の窓」。いかにその人が自身の内面を隠そうとしても、オフィスの机を見れば本質が見抜けるのだと主張しています。自身の思いを言葉で表現していても、デスクがそれを裏切ってしまうのだとか。 
性格、価値観など、その人の本質が分かるポイントは、どこにあるのでしょうか。

デスクの文具・雑貨からあなたの傾向がわかる!

 ゴスリング教授はニューヨーク大学とも協力して、寝室、オフィスの環境や、タブレットの情報、フェイスブックのページの投稿文などを実施調査し、様々な特徴が明らかになったと語っています。心理学誌『サイコロジカル・サイエンス』に発表されたこの結果によると、所有物やその配置、使用するフレーズは、精神ののびやかさ、素直さ、柔軟性、独創性、さらには政治的な傾向さえも計る指標であることが明らかになったのだそうです。
 例えば、机の上が散らかっている人は一般的に革新派が多く、整理整頓がなされている人は保守派。雑貨類がカラフルな人はリベラルな傾向になりがちで、保守的な人は身の回りも実用的でニュートラルカラーを使用することが多いのだとか。

机の上が散らかっているのは独創性の象徴

そして、職場のデスク環境に関しても、興味深い事象が明らかになっています。

オフィスはパブリックスペース、いくら自分のデスクとはいえ整理整頓をしている人が圧倒的に多いのは当然かもしれません。彼らは、オフィス内でも型通りの行動をし、他人への態度もそつがなく、健康的な食を好む傾向にあります。
 一方、デスクの上が混とんとしている人は因習から解放され型にはまらないことを好むことが多く、独創性を発揮することが多いと報告されています。

 おもしろいのは、こうした傾向は、車の駐車の仕方から、デザイナーであれば、WEBページのデザインにまで及ぶことです。

職場のデスク環境で分かる4つの特徴

それでは、ゴスリング教授がまとめたデスクワークと性格の特徴をあげてみましょう。

①整理整頓ができている=時間厳守を愛する

デスクが整頓されている人は良心的で信頼できます。また、時間も有効に使うため、時間厳守が基本です。秩序は、オフィスにおいて重要な要素ですが、オリジナリティを求めるプロジェクトにおいてこうした人々は活躍できない可能性も。

②定番とはいえない雑貨が乗っている=新しい経験を愛し創造性がある

人とは違う雑貨やオブジェをデスクの上に飾っている人は、もちろん個性的な人です。オフィスの中でも新しいアイデアを提案する人として位置づけられることが多いという特徴があります。

③座右の銘やメッセージがデスクにある=神経質

デスクの上に、モットーをはじめさまざまなメモが散らかっている人は、より仕事に貢献したいというポジティブな思考の持ち主。同僚や上司へのコミュケーションにも気づかいを忘れません。一方で、臆病な面も多いのが特徴です。しかし、こうした心遣いによって成功者も多いのだとか。

④自分だけではなく人のことも考えた配置=外向的

机の上の雑貨の配置が、自分自身のためだけではなく同僚にさっと貸すためにも便利なように心配りをする人、それは外向的で社交性に富んでいることを表しています。彼らは、新しいプロジェクトにも先入観なしに取り組めるという長点があります。

最後に

仕事ぶりや言葉でその人を見るだけでなく、デスクの環境から職場の上司、部下の本質を見抜く方法を紹介しました。得意分野が分かり、接し方の変化や、適切な役割への配置ができるかもしれません。
ソーシャルが普及し、言葉が溢れすぎている昨今、人の本質を知る手段として、言葉以外の生活スタイルを取り入れてみてはいかがでしょうか。

参照元
https://d.repubblica.it/life/2017/10/13/news/come_organizzare_la_scrivania_psicologia_della_scrivania-3691516/