小さな変化がやがて大きな変化になる
・大きな変化のためには、たくさんの小さな変化が必要であること。
<1ページより引用>
・極端な方法はうまくいかないこと。
・身の丈に合った変化が意欲に火をつけてくれるということ。
小さな変化がやがて大きな変化になり、より幸せで健康的な心へとつながります。
自己啓発書のベストセラー作家である著者。健康や幸福などをテーマとした執筆に従事していて、ハフィントン・ポストやヤフー、ニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナルといった媒体でも取り上げられています。
本著は、日本においても8万部の売上を記録。多くの読者に支持されています。
ささやかでありながら、人生に大きく変化をもたらす52の習慣が記されていますが、一度にすべてを変えるのではなく、毎日を小さく変えていく意義や大切さが理解できる一冊です。
やり方は簡単で、紹介されている52の習慣を1週間に1つずつ実践。すると、1年の終わりには、大きな成果が得られるというものです。
それがなぜ重要なのかといった説明とうまく実践していくためのコツも記されているため、着実にステップを踏みながらクリアしていくことができるそうです。
自分を変えるということはたやすいことではありませんが、メソッドの力を借りながら、少しずつ、実践していきたいものです。
日記を書いて感情と向き合う
日記を書くことで自分の感情としっかり向き合うことができます。そうすれば、夢や情熱、恐れ、そして変化に必要なものも見つけられるでしょう。また、ありのままの自分でいることが心地よく感じられるようになって自信が生まれ、人間関係や状況、必要なものがはっきり見えるようになるため、より良い方法で対処できるようになります。
<13ページより引用>
本著は52の習慣が「ささやかな幸せに気づく」「最高の毎日をつくりあげる」「すこやかな自分に出会う」「美しい心で人生に向き合う」といった4つのPARTに分けられています。
たとえば「ささやかな幸せに気づく」には「日記をつける」という習慣が挙げられています。
とにかく手っ取り早く自分を変えたいのならば、日記をつけること。胸の内を自由にありのままに表現することで、心の奥に潜んでいる考えを気づくきっかけになるのだとか。
日記によって感情を解き放つことは、副作用のない抗うつ剤であると著者はいいます。
心理療法を受けている外来患者を対象に行った2008年の研究によると、感じたことを書く課題を与えられた患者は、感情と無関係のことを書く課題を与えられた患者と比べて、不安や抑うつ症状が大幅に軽減されたのだといいます。
まずは短い時間で、考えすぎずに自由に。変化していく自分自身を書き留めておくことは、後で振り返ったときにきっと意味深いことでしょう。
生涯学び続けて、明晰な頭脳を維持する
「最高の毎日をつくりあげる」には、「生涯、学び続ける」という習慣があります。生涯を通じて学び続けるということは、脳にも影響があるようです。
他の多くの器官と違って、脳には常に変化する能力があり、海馬などの脳の一部分には、新しい神経細胞を作る能力があるのだとか。
学び続けることで認知機能を高め、老化作用を遅らせて記憶力を高めることにつながるというのです。
人生100年時代、生涯新しいことに触れて学び続けることは、大きな充足感が得られることでしょう。
そういう意味でも、週一で新しい習慣を身につけていくことは、広い意味での学びであるといえそうです。
タイトル:1週間に1つずつ。毎日の暮らしが輝く52の習慣
著者:ブレット・ブルーメンソール
発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価:1,620円(税込)