自分本来の仕事に集中するための「超集中」ライフハックとは

あれもこれもやることが増えて散漫になってしまうことがあります。もっとタスクをスリムにして、集中しながら良い仕事をしたいものです。 秋好陽介著『超集中ハック』 より、自分のするべき仕事に集中するための方法をご紹介します。

2019.5.28

自分本来の仕事に集中するためのハック

仕事には①自分にしかできない、自分がやるべき仕事 ②自分がやるのがいいけど、ほかの人でもできる仕事 ③自分がやるべきではない仕事 の3つがあり、多くの人は②に80%費やしている。①を80%にしたら、見える景色が180度違って見える。1日1440分の連続断捨離。
4ページより引用
ランサーズ株式会社の創業者であり代表取締役でもある著者は、自身のツイッターで仕事やプライベートにおいて実践したビジネスハックやライフハックをつぶやいていることでも有名です。
企業と個人をオンラインでマッチングして、フリーランスや副業をしたい人たちを支援するプラットフォームであるランサーズ。その会社も、起業から10年がたつのだといいます。
本著に記されているさまざまなハックは、著者が起業時から会社と自分を成長させるために試行錯誤しながら築き上げてきたビジネススキル、ライフスキルです。
本著は「フォーカス」「タスク」「深い思考」「会議」「マインドセット」「コミュニケーション」「リーダーシップ」「自己投資」「筋トレ・フィットネス」「成長」といった10の章に分類されています。
それらの項目の元ネタは前述したツイッターにあり、「自分本来の仕事に集中するため」の100の内容が収められています。
順番に追いながら読んでいくだけではなく、自分が興味のある部分、課題としている部分をピックアップしながら読み進めるのも良さそうです。
引用にあるように、すべての仕事は3つに分けることができると著者はいいます。
自分本来の仕事に集中するハックを身につけていくことで、私たちはもっと合理的に仕事をすることができそうです。

小さなノートにすべてメモする

どんなに衝撃的な体験をしても、時間が経つとそのときに感じたインパクトは忘れてしまいます。貴重な体験を確実に残し、ときには体験の瞬間にまで自分を引き戻してくれるのが、メモです。
70ページより引用
「深い思考」の章で、著者は「小さなノートにすべてメモする」という項目をあげています。
メモ術やノート術は、昨今多くの経営者が語るところですが、著者の場合はスマホとともにポケットの中に常に小さなメモを持ち歩いているのだとか。
おすすめはモレスキンのXSサイズというミニノート。書きやすさだけではなく、見た目とサイズが、どんな場の雰囲気も壊さないのだといいます。
著者は、そのメモにあらゆることを記録。たとえば、行ったサウナやおすすめされたお店、会議中に気になったワードなど、ふと思い立ったら即メモしています。
時々見返して、改めて行動に移すものもあれば、忘れても良いと判断したらそのまま忘れるというように、保険のような使い方をしているようです。
スマホでもできそうな気がしますが、著者曰く、物事を前に進めるときにメモは前進させてくれる相棒なのだとか。たとえば、会食の場で走り書きしたものを先方に見せて、そこで承諾を得ることができた案件もあったのだといいます。たしかに、携帯の画面と紙面では、与える印象が少し変わってくるのかもしれません。
ちなみに、外での会議にはモレスキンのノートとボールペン、そして電話会議用のAirPods、名刺入れ、マネークリップがあれば手ぶらでいいという著者。
思考を深くしていくためには、最適な道具を選定していくことも大事なポイントであるといえそうです。

人より半歩先をシミュレーション

多忙を理由にして成果が出ない人は、スケジュールに支配されて予定に優劣をつけられていないと著者はいいます。たしかに、その予定に対して準備をする時間が取れない状況であるといえるでしょう。
たとえば、資料は一日早く作る。たとえば、待ち合わせには10分前に着く。大事なことはシミュレーションであり、人より半歩先に常にシミュレーションしていくことで、精神的、時間的に圧倒的な優位性を得られるのだといいます。
まず一日、そして一週間、一ヶ月、三ヶ月とスパンを見ていくことで、準備不足がなくなってくる。常にちょっとした余力を作ることで、日常の景色も変わり、精神も安定するのだとか。
合理的なハックを身に備えて、自分が本来するべき仕事の精度をあげていきたいものです。
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タイトル: 超集中ハック
著者: 秋好陽介
発行: ポプラ社
定価: 1,400円(税抜)
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(株)FILAGE(フィラージュ)代表。書評家/絵本作家/ブックコーディネーター 。元・銀行員であり図書館司書。現在は、女性のキャリア・ライフスタイルを中心とした書評と絵本の執筆、選書を行っている。「働く女性のための選書サービス」“季節の本屋さん”を運営中。
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