従って、富裕層であれば、投資戦略はポートフォリオを重視し、リスク・リターンを効果的に分散する考え方をするものです。例えば、最近は日本の富裕層にも徐々に浸透しているヘッジファンドへの投資ですが、国内外の優良なものであれば、年間利回り10〜15%程度を確保しているものも珍しくありません。それでも、資産家クラスの富裕層であれば、資産の大半を特定のヘッジファンドへ投じるようなことはあり得ないのですね。
そもそものお話、ポートフォリオ戦略のメリットとは、リターンのボラティリティ(価格変動幅の比率)を低く抑えることにより、長期で安定した投資収益を確保しやすくすることに他なりません。これも先に触れた、ローリスク・ローリターンの投資対象に纏まった金額を投じ、長期で安定した運用益を確保する考え方に相通ずるものがありますね。加えて、資産家クラスの富裕層は、遊びで投資する資金と、メインの保守的な資産運用を行う資金とを峻別しているケースも多く見られます。
日本は富裕層が急増中!資産1億円以上は50人に1人?

現在私たちの日本国内で富裕層が過去最大に急増しており、資産1億円以上を持つ人は50人に1人といわれています。日本の富裕層の多さは世界ランキング3位で、東京・大阪の2都市において富裕層の多い都市世界10位にランクインしています。さて、我が国の富裕層の近年の動向を見ていきましょう。