「生活のためにどこかに勤めて収入を得る必要がある」という縛りから解放されながら、たとえば無農薬野菜をつくったり、伝統工芸品をつくったり、近所の子どもに勉強を教えたり、あるいはSNSの広告収入などで収入を得ていることがあります。地元のカフェなどでアルバイトする人もいます。教会や福祉施設や地域でボランティア活動をする人もいます。それは、自分でも納得がゆくより良き人生を送るために、やっていることです。
FIREの「FI」はFinancial Independence(独立)で、この言葉には「金銭的に誰の助けも借りず、自由に、独立独歩でやっていく」というニュアンスが含まれます。かつてアメリカでも日本でも「大草原の小さな家」というドラマが人気を博しましたが、そんな西部開拓時代の「丸太小屋精神」に通じます。FIREは、会社を離れ「自由」と「独立」を愛し、つましい生活を送りながら家族と一緒に「より良き人生」を追求するという、いかにもアメリカ人らしい生き方と言えます。