富裕層の欲しいものは目に見えない?お金に糸目をつけない「3つのもの」とは

富裕層が欲しいものと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。都心部の高級マンションやクルーザー、節税対策にもなる高級リゾートホテルの会員権でしょうか。ところが、実際の富裕層が欲しいものは、「目に見えないもの」が大半なのですね。一般層とは発想から異なっています。

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2019.10.17

富裕層が欲しいもの1:時間

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富裕層が大切にし、欲しいものの筆頭は「時間」です。これは富裕層最大の特徴でしょう。一般層はお金を得るために、自身の時間(工数)を対価として差し出して仕事をしている訳です。会社員であれ、士業であれこれは同じですね。ところが、富裕層、もしくは準富裕層の発想は真逆で、お金を使って時間を作る(買う)ことを最初に考えます。例えば、移動するのであれば、富裕層は目的地に最速で到着できる手段を採ることが一般的です。
これは、時間の浪費を最小限に抑えたいための行動で、飛行機や新幹線が使えるならば躊躇なく利用するものです。また、移動時間が長いのであれば、ビジネスクラスやグリーン車を選択することが一般的です。無駄な疲労でパフォーマンスが落ちるのを避けることができ、移動を利用して仕事・読書など有意義な時間を過ごしやすくなるからに他なりません。
他方、一般層であれば、時間がかかって疲労しても高速バスを使ったり、乗り心地や客層に目を瞑ってLCCやエコノミークラスを利用したりして交通費を抑え、浮いたお金で買い物をしたり、美味しいものを食べたりすることが珍しくありません。これに対して、富裕層ほど時間が何物にも代え難い貴重なものであることを実感しているため、この手の一般層の発想はしないものなのです。

富裕層が欲しいもの2:健康

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上で触れた時間と共に富裕層が欲しいものは、ズバリ心身の「健康」です。そもそものお話、高級ブランド品などを身に着けて経済力をアピールすることは、本物の富裕層にとって最早ステイタスを示す手段ではなくなっています。なぜなら、昨今では割賦販売や中古品販売のサービスが発達してきて、今や一般層でも高級ブランド品を手にするハードルが下がっているからですね。さすがに、一般層がBentleyやMaybachに乗ったり、Patek PhilippeやVacheron Constantinを身に着けたりすることは難しいと感じますが、「一点豪華主義」などと呼ばれるスタイルが生まれた所以(ゆえん)です。
このため、富裕層はあからさまなモノの購入に重きを置かず、健康や教育関連など無形の資産獲得により多くのお金を投じるようになってきています。例えば、会員制医療サービス(メディカルサービス)や高級アスレチックジムが注目されてきていますね。これらは、富裕層の欲しいものをよく表していると言えます。言わずもがな、正会員になれば、一般層でも購入するような高級車やブランド品を購入するよりも、余程コスト負担は大きくなります。
いずれにせよ、心身の健康がなければ日々高いパフォーマンスを発揮することはできませんし、ビジネスであれプライベートであれ、やりたいことに挑戦することすらままならなくなってしまいます。このことを富裕層ほど実感しているため、心身の健康を本気で欲することになるのでしょう。因みに、富裕層ほどエクササイズの習慣を持っている方が多いな、と感じませんか。

富裕層が欲しいもの3:知識・経験値

そして、富裕層の欲しいもので外せないのは、「知識・経験値」になります。本物の富裕層ほどモノにお金を使うよりも、無形の知識や経験値を高めるためにお金を惜しみなく使う傾向があります。つまり、自身や家族の自己投資のために潤沢なお金を使う傾向が強いのですね。これは、富裕層に世界共通して見られる傾向であると言えそうです。
例えば、米国の富裕層であれば、私学のプリスクール(幼稚園)に始まり、ボーディングスクール(いわゆる"Ten Schools"などの全寮制高校)へ進ませ、その後はアイビーリーグやそれらに比肩する名門大学へ、という子弟のための高価な教育的アドバンテージを用意しています(米国の富裕層は、子弟1人当たりに2億円程度の教育費を使うという説も)。なぜなら、知識・経験値は自身の資産となり、お金を含め様々なものと交換できることを知っているためです。ビジネスを起こす種になったり、周囲を巻き込んで動かすキッカケになったりしてくれるからですね。
結果的に、自身の資産形成にも知識・経験値が役立ってくれることになります。また、特に中華系やユダヤ系の富裕層では、子弟の教育のために海外に家族ぐるみで移住することも、少しも珍しいことではありません。それほどに、富裕層にとって知識・経験値は本気で欲しいものなのだ、と言えるでしょう。お金を失うことはあっても、一度身に付けた知識やノウハウは一生モノです。これを富裕層ほど理解している場合が多い訳です。
Kenneth S

Kenneth S

総合商社のIT戦略担当からIT系ベンチャー企業の経営補佐などを経て、現在は海外在住の個人投資業。時折、物書きもしている。
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