黄金ルール3 記憶力に頼らない
人は1日の間に話した内容の9割を忘れていると言われ、自分も含め個人の記憶はあてにならないものです。パソコンや手帳を活用して「外部記録の仕組み」を作り、常に正確な情報を共有できるようにしましょう。例えば、会議のときは書記が議事録をとり、終わったらそれを関係者全員が参加するメーリングリストで流すといったようなことです。欠席者も会議内容が共有できますし、数か月前に議論したこともさかのぼって確認できる履歴にもなるので、不確かな記憶に頼らず生産性を上げて仕事を進められます。
マネジメントでいちばん必要な考え方は、「自分でできる仕事は他人でもできる」ようにすること。
自分がいなければこの仕事はまわらないという発想から、「自分がいなくてもこの仕事をまわるようにするにはどうしたらよいか」にアップデートしていきましょう。仕組み作りの経験を積んでいくと、「自分がこの仕事を責任を持って行う必要がある」ということは、「他人が責任を持ってこの仕事を行うにはどういう仕組みが必要か?」が考えられるようになっていきます。
この発想の転換があなた自身を強くし、仕事力を磨き、成長につながります。あなたの仕事を何倍もの結果につなげ、価値を高めてくれるのが「仕組み」づくりなのです。
TO DO LISTもフォルダも細かく分類するのは時間のムダだ
気合いと根性だけでは、仕事は長続きしません。では、どうするか?——おすすめは「自分が働かなくてもいい仕事は、『仕組み』に働かせる」という考え方です。効率化に悩むビジネスパーソンへ、泉正人のベストセラー『「仕組み」仕事術』よりスペシャル版としてお届けします!
泉 正人
ファイナンシャルアカデミーグループ代表、一般社団法人金融学習協会理事長
日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりのある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着をめざしている。『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。一般社団法人金融学習協会理事長。