具体的なウェルネスのトレンドは?
報告書に挙げられた、10セクターの中でも特に成長が著しいのは、スパ、ウェルネス不動産、ウェルネスツーリズム。高収入層ほどウェルネスへの関心が高く、そのための出費は惜しまないということから、ウェルネスの高級化がトレンドとして注目されています。
ウェルネスツーリズムとはGWIの説明によると、個人の健康や幸福感への追求、維持、増進をゴールとした旅行のことで、例えば、本場での瞑想、ヨガなどのマインドフルネスやリラクゼーションを体験したり学んだりするような旅です。
ウェルネスツーリズムの2017年消費額は6,390億ドル(約68兆円)。今や観光消費額全体の17%を占めています。旅行先として人気を集めているのは、自然やスピリチュアルな体験のできるインドや中国。
森林浴を目的としたウォーキングツアー、酸素バーでのセラピー、ストレスコントロールを学ぶブレインパワーディナー付きの講義、マンドフルマッサージ、ヨガ、瞑想など、高価だけどストレスを解放し、とことんリラックスできるサービスを提供するスパ施設やホテルの需要も増えています。
ウェルネス不動産とは、心身ともに健康的でいられる建物の設計、建設や地域開発などを手掛けるビジネスです。具体的には有機の素材、清浄した水や空気、体に優しい照明など体に悪影響を与えない工夫を凝らしたり、地域にジムやスパを設けたり、自然と融合させたりなど、心身の健康のための贅沢が行き届いた環境を提供することを特徴とします。
また、フィットネス、マインドフルネス人気の波及効果として、瞑想やフィットネスなどのアプリやグッズが開発され、人気を集めているようです。
「心身ともに健やかでいたい」という誰もがもつ単純な願望が様々な形で商品化され、ステイタスシンボルとなったり、インフルエンサーになったり、ウェルネス産業は今後もますます成長していくことでしょう。
参考記事:
完全食で食事時間を節約!日本のCOMPとAll-in PASTA

今、完全食が話題です。これまでは、メインの食事に付け加える形の栄養補助食品が主流でした。これに対して、完全食(完全栄養食)とはそれだけで1日分の栄養をまかなえるというもの。完全食ソイレントの今と、日本のCOMPやAll-in PASTAを紹介します。