2018年2月8日 更新

「厳しいようだが、約束は約束だ」第15章[第30話]

元銀行員の男が起業をして、一時は成功の夢をつかみかけたが失敗する。男はなぜ自分が失敗したのか、その理由を、ジョーカーと名乗る怪しげな老人から教わっていく。"ファイナンシャルアカデミー代表"泉正人が贈る、お金と人間の再生の物語。

「認知度が上がったとしても売り上げとして返ってくるかはわかりませんよ」
gettyimages (8912)

 これは、葉山の言った通りでした。
 コンビニとコラボすることでクリームおにぎりの認知度は上がったと思います。しかし、同じ味のおにぎりが一〇〇円も安い値段でコンビニで売られていたら、どうして僕らのお店で買う理由があるでしょうか?
 コンビニとコラボしている期間中、クリームおにぎりの売り上げはガタ落ちでし た。特にT町の米角では、一日の売り上げが七個という日もありました。コンビニでは、”あの話題のクリームおにぎりがついに発売!”とド派手なPOPをつけて宣伝してくれていましたが、商品の新鮮さはすでになくなっていたのでしょう。売り上げもそれほど上がらず、しかも、全国発売ではなく、地域限定商品のひとつだったので、ロイヤリティも微々たるものでした。
 実際、これがトドメになりました。
 第31話へ続く
(毎週金曜、7時更新)
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