米角二号店の経営も軌道に乗ったころ、忙しそうにしている大谷をつかまえて、僕は言いました。
「そろそろ経営的に楽になってきているんだから、お前の取り分の話をしたいんだが……」
「あぁ、その話か」
「お前はどのくらい欲しいんだ?」
「今、米角はどれくらい順調なんだ?」
「数字的な話か、それとも感触の話か?」
「その両方だな」
「う~ん、二号店を出したことは結果的には大正解だったな。コストはそれほどかけずに、利益を倍近くに増やすことができた。二号店の出し方もよかった。
今なら、お前にそれなりの額のギャラを出せそうだよ」
「そうか。俺も嬉しいよ。
それなら、ギャランティは毎月の売り上げの五%……はもらい過ぎかい……?」
「いや、お前は成功するきっかけをくれたし、店の立ち上げのときは、無給で米角のために色々やってくれた。感謝してもしきれないくらいだ。その条件でいいよ。遠慮なんかするなよ」
「そろそろ経営的に楽になってきているんだから、お前の取り分の話をしたいんだが……」
「あぁ、その話か」
「お前はどのくらい欲しいんだ?」
「今、米角はどれくらい順調なんだ?」
「数字的な話か、それとも感触の話か?」
「その両方だな」
「う~ん、二号店を出したことは結果的には大正解だったな。コストはそれほどかけずに、利益を倍近くに増やすことができた。二号店の出し方もよかった。
今なら、お前にそれなりの額のギャラを出せそうだよ」
「そうか。俺も嬉しいよ。
それなら、ギャランティは毎月の売り上げの五%……はもらい過ぎかい……?」
「いや、お前は成功するきっかけをくれたし、店の立ち上げのときは、無給で米角のために色々やってくれた。感謝してもしきれないくらいだ。その条件でいいよ。遠慮なんかするなよ」
僕らの米角は何もかも順調でした。
僕はその日は久しぶりに早めに家に帰ることにしました。家では妻と娘の笑顔が待っていると思うと、自然と足取りも早くなりました。
僕はその日は久しぶりに早めに家に帰ることにしました。家では妻と娘の笑顔が待っていると思うと、自然と足取りも早くなりました。
(毎週金曜、7時更新)

via amzn.asia
泉 正人

ファイナンシャルアカデミーグループ代表・一般社団法人金融学習協会理事長/日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりのある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着をめざしている。『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。一般社団法人金融学習協会理事長。
流される力〜『お金原論』[第1回]〜
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「お金」とは何か ── 。このシンプルな命題に、現代の視点から向き合おうというのが『お金原論』という新しい学問だ。現代において、私たちの生活とお金とは一蓮托生だ。お金の悩みから解放され、自由な時間を産み出し、心に描く夢のライフスタイルを実現したい。そんなあなたへ。