流される力(31)「我」を磨けば個性に変わる

流される力
自分の「我」や「未熟なこだわり」を捨て、結果を出している人のアドバイスを素直に聞いてそのまま行動する、これが「流される力」=信託思考です。より多くの人に流されることで、速く成長し、人生の成功を手にできます。泉正人著「流される力」より抜粋。
2019.9.19

「我」を磨けば個性に変わる

僕は20年近く前、「我を捨てる」 ことを学びました。
そして最近、「我を磨く」ということを、トラスティに教わりました。

成長するまでは 「我」をもっていても、「わがまま」や 「頑固」という言葉に象徴されるように良い要素が少ないのですが、成長したあとの「我」は、その人の「魅力」に変わっていきます。

つまり、「個性」「こだわり」など、その人の魅力の核となる 「我」ができあがることを学んだのです。

この本を読んで、現在もっている「我 」を一度捨てることを考えていただいたかもしれません。

でもそれは、 一生

「我」をもてない

というのではなく、もっと質の高い 「我」を築いていく成長期間のみ、

「我」を横に置いておけばよい

と思うのです。
最初に 「我」を主張するよりも、まずは流されてみて、もっと大きく、そして魅力
のある 「我」を磨いていったほうが、より早く成長していきます。
この本の中で何度も何度も出てきますが、自分の器だけでものごとを判断してしま うと、まわりが見えなくなってしまいます。しかし、固定観念を捨てた瞬間に、 一気 に視野が広がり、人間としての成長に結びつくのです。
たとえば僕はいま、20年近く続けているサーフィンのほかに、トライアスロンをやっています。
友人でもあり、トラスティの一人でもある本田直之さんに、

「ライフスタイルの質 を上げるには体を鍛えることが大切だ」

と教えてもらったのがきっかけでした。

それまで、体を鍛えることがライフスタイルの質をより高めることになるとは思ってもいませんでした。自分の “思考の器”だけでは発想できなかったことです。

トライアスロンについては無知だったので自分の「我」を出さずに、プロアスリートでありながら医師免許をもつ湯本優さんにトラスティになっていただきながら、日々トレーニングを続けています。

トライアスロンをはじめたおかげ で、運動をほとんどしていなか った僕は体力がつき、仕事の質も向上し、業績も年々上げていくことができています。


仕事の出張だけではなく、トライアスロンのレースでも国内や世界各国をまわるようになったので、大好きな食べ歩きやサーフィンをしたり、世界各地でさまざまな人に出会ったりと、仕事もプライベートもより楽しめるようになりました。

いまでは、「体を鍛えるということ自体を 『我』に執着して拒否していたら……」 と考えるとゾ ッとします。きっと大きな機会損失になっていたでしょう。

▶︎泉正人のブログはこちら

泉正人

ファイナンシャルアカデミーグループ代表、一般社団法人金融学習協会理事長

日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりのある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着をめざしている。『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。一般社団法人金融学習協会理事長。

STAGE(ステージ)