2019年3月19日 更新

「ファクトフルネス」で常識をアップデート!世界の今を正しく知る!

ネットでどんな情報にも簡単にアクセスできる時代になって久しくなりましたが、最近はその“副作用”に困っている人も多いのではないでしょうか? 例えば、拡散される「デマ情報」や、情報が正しくないのに検索上位に出てきてしまう「まとめサイト」など。無駄な情報を省いて手に入れたうえで、それが正しいのか自分でチェックする能力が必要になってきていると感じます。

レベル4…「1日の所得が32ドル」。
学校には12年間通い、旅行の時には飛行機に乗る。月に一度は外食をして車を買うこともできる。世界のおよそ10億人が該当します。
多くの日本人はレベル4に該当していますが、この新しいグループ分けから知ることが出来るのは、最も多くの人々が貧困層ではなく中間層にいること。そしてこれまでザックリ「途上国」と言われてきたグループの中にも明確な差があるということ。
これはまさに新常識と言えるもので、ハンス氏はこの4つのレベルを使うことで、テロから性教育まで世界のさまざまなことを理解できるようになるとしています。さらに、マイクロソフト社のビル・ゲイツ氏もこの考えに感銘を受け、世界に広めるためにいろんな場所で言及しています。

「世界はどんどん悪くなっている」は勘違い?

はじめに、人間の分断本能について紹介しましたが、次は「ネガティブ本能」。世界はどんどん悪くなっているという思い込みについて。様々なメディアで日々、貧困に苦しむ人々や児童の労働、大気汚染などの問題が取り上げられ、悪化の一途をたどっているように感じてしまいますが、実は極度の貧困層の人々は20年前の半分に減り、児童の労働も大気汚染も着実に減っているという確かなデータが存在します。他にも…
「減り続けている“悪いこと”」
・災害による死者数
・HIV感染者数
・乳幼児の死亡数
「増え続けている“良いこと”」
・安全な飲料水(安全な飲料水を利用できる人の割合)
・自然保護(陸地の総面積に対する自然保護区域の割合)
・女性参政権
このように、ポジティブな変化を指し示す統計は世の中にたくさん存在しています。それでも「あやふやな過去の記憶」「ジャーナリストや活動家による偏った報道」「状況がまだ悪いときに、以前に比べたら良くなっていると言いづらい空気」などが原因で、人は世界はどんどん悪くなっているというネガティブな思考に陥ってしまうのです。
確かに、現在の日本でも「幼児虐待」や「あおり運転」の問題が頻繁に取り上げられていますが、ことの重大さを知り、解決への努力をすることは前提として、本当に以前より悪くなっているのか? ということは冷静に判断する必要がありそうです。

ファクトフルネスを活用しよう!

最後に、今は亡きハンス氏が人生を賭けて提唱した「ファクトフルネス」の教えの一部をご紹介。
・世界の所得レベルは徐々に上がってきている。
・世界では悪いことも起きているが、同時に様々な分野で改善している。
・本能に訴えかけようとするメディアの情報を鵜呑みにして絶望しない。
・世界は変わり続けている。死ぬまで知識と世界の見方をアップデートしなければならない。
これらはまさに情報にあふれる現代社会を正しく捉える極意のようにも思えます。ファクトフルネスを活用して正しく情報を獲得し、アップデートを続けましょう。
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