言葉に説得力が欲しい人は必見!ひろゆき氏の「論破力」に学ぶ

匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人として有名になったひろゆき氏の著書『論破力』。現在は英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人をしながら様々なメディアにも登場していますが、個人的に注目したいのは討論系の番組出演時のひろゆき氏。何が凄いって、とにかく負けない。

前面に感情を出さずに次々と論客を倒していく彼を「論破王」と呼ぶ人もいるそうですが、その能力が欲しいと思う人もやはり多く、本書出版のきっかけになったようです。
気になる中身ですが、ひろゆき氏が様々な議論や交渉の場で使う72のテクニックを紹介するというもの。ビジネスシーンや日常の会話で「自分の話には説得力がない」「つい感情になってしまい議論が進まない」などと感じている人にはピッタリの内容だと思われますが、果たして。
「論破王」の思考の中身とは? 本書の内容に迫りたいと思います。

ぐうの音も出させない会話テクニック!「意見を言わず事実を言う」

「議論とは意見を戦わせること」だと勝手に思っていたのですが、いきなり目からうろこの考え方が紹介されていました。それは「意見を言わずに事実ベースで話す」というもの。
『「イヌはサカナ食いますよね」という事実を言ったときに「いや、食わねえよ」という反論を成立させるのはとてつもなく難しい。だって、イヌはサカナを食いますから。』
この一言で納得してしまいましたが、確かに討論をする中で自分の意見を主張するだけの人は説得力に欠けます。それでも、よほど実績がある人の場合は周囲を抑え込んで意見を通してしまうこともありますが、ひろゆき氏にとってはイージーな相手。事実を伝えているだけで相手は否定できなくなり、全くダメージの無いまま主導権を握ることができます。もっともらしい意見よりも事実の方が断然強いことを意識して討論に臨みましょう。

場のメインパーソナリティーを見抜く

討論番組に出演した際にひろゆき氏が気をつけている事。それは主に2つあるそうで
①議論をしている相手ではなくて、番組を仕切っているメインパーソナリティの方を見て話す
②できるだけ大きな声で話す
この2つを意識することで「この人にしゃべらせたほうがいいな」という空気を生み出し最後まで話すことができるのだとか。時には会話に割り込もうとする人もいますが、それはパーソナリティや話を聞いている人にとって邪魔なだけ。マイナス効果しかないのでどんどん自分に有利になっていきます。
ひろゆき氏も指摘していますが、この考えは仕事上の会議でも非常に有効だと思います。会議のキーパーソンを見極めて会話を展開することで自分の意見が採用される率も変わってくるかもしれません。

「たった一つの例外」が突破口を開く

ひろゆき氏がよく使う討論のテクニックの中に「例外を出していく」というものがあるそうです。例えば、「人を殺すのは悪い事なので絶対にダメ」という主張をする人に「では、戦争で人を殺している兵士は悪い人ですか?」「誰かを助けるためでも殺してはダメなのか?」という具合。例外を出しつつ意見すると反論が難しくなるのだそうです。
一つでも例外を示して「それって事実ではなくて<場合による><条件による>ってことですよね?」と確認すれば「まぁ、そうですね」と同意せざる終えない。そうすることで相手の勢いを抑えて主導権を引き寄せることができるのです。自分の意見をゴリ押ししようとする人もいますが、そういった相手と討論する時に有効なテクニックですが、逆に言えば例外を示されるような話し方をしないことも大切。ひろゆき氏は「絶対に」などと断定する話し方を避けているのだそうです。

論破しても嫌われないテクニック!

「論破王」の異名を持つひろゆき氏がですが、テレビの討論番組と違って企業の会議で論破する時に実践しているテクニックがあるのだそう。それは「人の問題」にならない会議の進め方をすること。
具体的には、誰それの意見ではなく「A案、B案、C案が出たけど、どれがいい?」という風に中身だけの話にするということ。世の中には「意見の否定」を「人格の否定」と勘違いして受け取る人も多くいるので、反対されるとすぐにムッとするタイプの人との会議の時には非常に有効なのだとか。
個人的には、これはかなり使える場面が多そうなテクニック。しかも難しくないのでさっそく使わせてもらおうと思いました。
すぐに実践できるテクニックも多く、意外にも…と言ってはひろゆき氏に失礼かもしれませんが、人間関係をキープしながら論破する方法がたくさん紹介されていました。自分の言葉に説得力を持たせたい人はもちろん、仕事の人間関係に悩んでいる人へのヒントも多いのではないかと思います。
横山ケン太

横山ケン太

趣味はアウトドア、興味は財テク。フリーの作家として活動中。
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