すぐ動ける人と動けない人の違いは〇〇?0秒で動くためのヤフー式考え方

キャリア

やらなくてはならないことが目の前に山積み。年末は、そんなシチュエーションがさまざまな場面で起こり得るものです。新年を前にして、新しいことを始めたいと考えている人も多い時期。すぐに動ける人になるためには、どうしたら良いのでしょうか。 伊藤羊一著『0秒で動け』 より、分かっているけれどなかなか動けないときの考え方をご紹介します。

2019.12.11

「すぐ動ける人」と「動けない人」の違いとは

「すぐ動ける人」と「動けない人」では、思考・行動に明確な差があります。ただし、そんなに難しいことではありません。意識すればすぐに変化が現れると思います。
003ページより引用
現在、ヤフー株式会社コーポレートエバンジェリストYahoo!アカデミア学長を務めている著者。東京大学卒業後、グロービス・オリジナル・MBAプログラム(GDBA)を修了し、さまざまな要職を歴任。2015年4月にヤフー株式会社に転じてからは、次世代リーダー育成を行っています。
時間は限られていて、早く動かなくてはならない。もちろん、そんなことは誰もが分かっていることです。しかし、それがなかなかできなくて、負のスパイラルに入ってしまう人はたくさんいるのではないでしょうか。そうはいっても、動いたからといって成功の確信があるわけではない。だいたいの物事は、結末が分かってから動くわけにはいかないことばかりです。
本著には、動ける人と動けない人はどう違うのか、そして分かっているけれど動けないときにどうしたらいいのかについてまとめられています。
まずは、「すぐ動ける人」と「動けない人」の違いを知ることで、次の行動が変わってくるのではないでしょうか。

「頭出しの結論」を出すスキルが必要

ですので、動くためには、やる気や勇気も必要ですが、「スキル」も必要です。100%の確証がなくとも、腹落ちする結論をすぐつくることができれば、自分自身も納得して、自信を持って動き出していくことができます。
020ページより引用
ビジネスマンはまず動くことが大事だと、社会人になったときに教えられることがあります。
すぐ行動するためには、自分なりの結論をすぐに着想して、仮説を組み立てて、自信を持って踏み出すことが大事であると著者はいいます。つまり、すぐ動くためには、スキルが必要なのだというのです。
現代社会は、正解が見えない状況に囲まれています。迷っていたら、いつまでもそのままであるどころか、取り残されてしまうこともあり得るでしょう。
まず意識すべきことは、「頭出しの結論」を出すこと。
100%の確証が出なくても、まずは結論を出してみることがポイントになってきます。最終結論ではなかったとしても、より良い結論に向けて、頭出しの結論を出してみる。それさえあれば、ひとまずは動くことができるようになるというのです。あとはトライアンドエラーを繰り返して、修正していけばいい。 すぐ動ける人は、自分なりの結論をすぐに出せる人であるといえそうです。

動き出したら反省しない

行動できる人は、仮説を立てられる人であるということがよくわかります。次のステップとして、一歩踏み出すための考え方について著者は語っています。
そのためには、まず宣言すること。
「コミットメント(約束)と一貫性」という考え方があり、人間は無意識のうちに一度コミットしたことと一貫した行動をとろうとする習性があるのだとか。口に出すことで夢が叶うなどと巷でよく言われますが、あながち間違いではないといえるでしょう。ちょっと不安でも、まずは宣言してしまうことで実現に向かう一歩が始まるのだといえそうです。
さらに、本著には「数打てば当たる」といったことにも触れられています。
最初から完璧に始めようとするのは、動けない人の特徴。ついやっちゃうことで、心のリミッターが自然に外れていくのだというのです。ひとまず動いて数を打っていくということは、最初の一歩を踏み出すうえで大事であることがわかります。
そして、動き出したら反省しない。
うまくいこうといくまいと、この段階ではネガティブなフィードバックを受けずに進んでいくと良いようです。2歩目3歩目になったらポジティブなフィードバックをもらってさらに進んでいく。ネガティブなフィードバックは、自分の糧にできる段階になって、コンディションを整えてから受けていくと良さそうです。
やるべきことが山積している人や、新しく始めることに躊躇している人は、こんな考え方を知っておくと、動き出すことができるようになりそうです。
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タイトル: 0秒で動け
著者: 伊藤羊一
発行: SBクリエイティブ
定価: 1,400円(税抜)
ナカセコ エミコ

ナカセコ エミコ

(株)FILAGE(フィラージュ)代表。書評家/絵本作家/ブックコーディネーター (図書館司書・産業心理カウンセラー・キャリアカウンセラー)。女性のキャリア・ライフスタイルを中心とした書評と絵本の執筆、選書を行っている。「働く女性のための選書サービス」“季節の本屋さん”を運営中。
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