100%の知識がなくても「まずは実際に手を動かして作ってみる」こと
赤澤:本を読む、検索する、また当時は大学院生だったので大学の論文をダウンロードして読みまくる。使えるものは全部使い倒して調べる。そして、一通りのインプットをした上で、一番重要なのが「実際に手を動かして開発してみる」つまりアウトプットするということでした。
STAGE編集部:執筆された書籍のタイトルにもある「手を動かして」というキーワードですね。
赤澤:そうですね。実際にやってみるってものすごく大切だと思うんです。泳げるようになりたいのに、プールサイドで練習していても、絶対泳げるようにはならないじゃないですか。プールに入って、実際に足をバタバタさせて、時には溺れかけながら「こうやって手足を動かすんだ」って泳ぎ方を覚えていく。それと同じような感じで、仮に知識が足りなかったとしても、「こうかな?」とか想像力を働かせて手を動かしてみて実際にプログラムが動けば、後から「これってこういう意味だったんだ」ってわかってきたりするので、100%の知識がなくてもまずは行動してみることが大事なんだと思いました。
サトシナカモトのビットコイン論文を読み、ブロックチェーンという発想に感動
赤澤:そうですね。大学院の勉強をしながらAIのシステム開発やWebのアプリケーション開発などのプロジェクトも行っていたので忙しい時期もありましたが、案件のある時ない時でムラはありましたね。プロジェクトがない時期は、開発案件ではなく技術系の記事を書くという仕事も請け負っていたのですが、記事のテーマの中にAI・IoT・そしてブロックチェーンがありました。
ちょうど同じ頃、知り合いがビットコインの始まりと言えるサトシナカモトの論文の存在を教えてくれて、「記事を書く参考になるかな」ぐらいの気持ちで読んでみたら、これがめちゃくちゃおもしろくて。一番感動したポイントは、その発想力。ブロックチェーンって、実は使っている技術自体はそんなに新しいものじゃなくて、むしろ既に使い倒されている古い技術ばかりなんですが、それをつなぎあわせて全く新しい技術にした、つまり「技術力じゃなくて発想力で新しい技術を創り出した」んですよね、そのことに大きな衝撃を受けました。その論文はビットコインについて書かれたものでしたが、それをきっかけにブロックチェーンを勉強したり、他の暗号通貨についても調べるようになっていきました。
▼FLOCブロックチェーン大学校
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