部下の育成に悩む人へ|主体的に動く人材を育てる5つのコツ

部下を持つ上司にとって、人材育成・成長は重要な任務のひとつ。しかし、なかなか思ったような成果が出ないことも少なくありません。なかには「指示を与えないと動けない・動かない部下」もいるのではないでしょうか?今回は、主体的に動く人材を育てるコツについてご紹介します。

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2019.6.28
いつも指示をしないとその先の行動に移せない部下、いませんか?普段から能動的でアグレッシブさに欠ける部下を、どうやったら主体的な行動を起こす部下へ変えられるのでしょうか? そのポイントを5つにまとめてご紹介します。

いつも上司が判断して「正解を与えない」

まず覚えておきたいのが、上司が判断しすぎないこと。上司がテキパキとスムーズに指示を出せば、それだけ早く仕事が片付くかもしれません。しかしそれは一時的なことであり、中長期的に見れば間違いなのです。 上司がいつも部下に正解を与えていると、どうなるでしょうか?部下は自分の頭で考えることをやめてしまいます。結果的に、ロボットのように動く指示待ち人間が出来上がってしまうのです。まずは上司が答えを出さない努力をしてみましょう。

「どうするといいか?」部下に問いかけてみる

上司が答えを出さず、部下に考えさせるには「どうするといいか?」その答えを求めることです。はじめのうちは全く答えが出てこないかもしれません。時間がかかり、イライラすることもあるでしょう。 しかし、問いかけを重ねることで、部下は自分の頭を働かせることに意識を向けます。少しずつでもその変化が感じられるよう、いつも問いかけをしてみるよう努力してみてください。

まわりの意見を共有させる環境づくりを

人間ひとりで考えていても、その答えの幅は広がらない可能性が高いです。また、いつも同じような思考パターンで考えていると、答えも同じものに。そこで有効なのが、同じ部署内のスタッフなど複数人の意見を共有させる環境づくりをしてみることです。 多くの意見を合わせることで、「1+1=2以上」の新たな発想・意見を生み出す可能性が高まります。能動的だった部下も「こんな考え方もあるのか」「この考えと合わせたらもっとよくなるのでは」といった、主体的な思考回路に近づいていくでしょう。自分の考えと同じスタッフがいることで、安心感や自身につながることもあります。

自分の意見を「言ってもいい」と認識させること

まわりの意見共有の場で、意見交換の場をつくってみましょう。複数人に対して自分の意見を伝えることで、「自分の考えを持っていい・発言してもいい」を認識させることになります。 能動的な部下によくあるのが、「自分の意見を言ってはいけない」と考えていること。兵隊のように指示に従うことが、ベストだと考えている可能性もあるのです。その固定観念を崩壊させ、自由に意見を言うことを良しとする意識を持たせましょう。 自分の意見をいう機会を増やすことで、仕事に対するやりがいや気づき・新たなやり方の発見にもつながります。「新しいことを考えることは楽しいこと」「自分の意見が通る喜び」などを持てるような環境づくりがポイントです。

意見を言わなくてもいい会議に参加させてみる

部下が自分の意見をいえる環境づくりをするのと並行して、自らが意見をいう必要のない会議にも参加させてみましょう。たとえば他部署のミーティングやリーダーが集まる会議など。 意見を言わなくてもいい=安心、ということではなく、会議の内容をしっかり聞く場を提供することです。どういった主題でどんな意見が交わされているのか、目的や方向性など、さまざまな観点から考える機会をつくってみます。 たとえば「リーダーの立場だとそういう方向性からものごとを考えるのか」「今度○○の業務で参考にしてみよう」など、自分のなかで新たな考えが芽生え、意識的な行動につながる可能性もぐっと高まるはずです。

成功体験の積み重ねが大きな自信へとつながる

能動的な部下は、上司の判断こそがすべてにおいて「大正解」だと捉えて今までやってきたのかもしれません。しかし、自分が考えを持つことはいいこと、仕事においてよりいい方向へつなげる可能性があることだと意識付けしましょう。 部下の考えが仕事においてよりよい成果を上がることで、成功体験が積み重なっていきます。いくつもの成功を体感することで、より一層大きな自信を持つことにつながるでしょう。ぜひ上司が部下の成長を後押しできるといいですね。
湊音

湊音

元総務・人事キャリアを持つフリーライター。これまでの経験を活かし、「仕事」「働き方」などのテーマを中心に執筆活動中。女性がのびのびと多様な働き方を実現できるべく、常に新しい情報をキャッチしています。
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