「会社でお酒を飲む」ことへの抵抗感もある
社内バーはなくても、社員食堂の隣に「社内カフェ」を設置している会社はたくさんあり、ランチタイムはにぎわっています。受付の隣に社内カフェを設け、来訪者との打ち合わせに活用する会社もよく見かけます。しかし、コーヒーやお茶が全くダメという人はほとんどいませんが、体質的にアルコールが全く飲めない人はけっこういます。外国人社員でイスラム教など宗教上の理由で飲めない人もいるでしょう。そんな人にとって社内バーの存在は、「社内なのでしかたなく付きあわされるのではないか?」と内心、恐れているかもしれません。ソフトドリンクも置くなどお酒が飲めない人への配慮ができていないと、社内バーのためにかえってコミュニケーションが疎遠になる社員が出る恐れがあります。これが懸念されるデメリットの一つです。
もう一つの懸念は「世代間ギャップ」です。高年齢層には、たとえお酒が大好きでも「外のしかるべき店で飲むものだ」「公私混同していいのか?」と会社の中でお酒を飲むことに対して抵抗感を持つ人もいて、そんな人への配慮も必要でしょう。
その他、社内バーで飲むと飲酒運転防止の徹底ができなくなる、酒瓶の管理、ビールサーバーや食器などの衛生管理や掃除、ゴミの処理がけっこう大変という声もあります。「働き方改革」にからんで、会社の外に出ないまま上司や同僚と社内バーにいる時間が労働基準法上の「勤務時間」にあたるのかどうかという、微妙な問題もあります。そこは社内ルールで明確にしておくべきでしょう。
社内イベントで孤独が深まる? 真っ当な社会的つながりを築くには
従業員同士を孤立させないため行われる社内交流イベント。しかしそれが逆に孤独感を強めてしまう場合があると言います。孤独が心身を蝕み、生産性を低下させることはよく知られた事実。間違った社内イベントを廃し、働く人の孤独感を和らげるには、どうしたらよいのでしょうか。