2019年4月5日 更新

オフィスでお酒が飲める社内バーは効果的?メリットとデメリット

オフィス内にお酒を提供する「社内バー」を設ける会社がじわじわと増えています。いろいろなスタイルがあるようですが、主な目的は社員の間で「飲みコミュニケーション」を活発にすることです。それがもたらすメリットと、デメリットについて考えてみました。

「会社でお酒を飲む」ことへの抵抗感もある

社内バーはなくても、社員食堂の隣に「社内カフェ」を設置している会社はたくさんあり、ランチタイムはにぎわっています。受付の隣に社内カフェを設け、来訪者との打ち合わせに活用する会社もよく見かけます。しかし、コーヒーやお茶が全くダメという人はほとんどいませんが、体質的にアルコールが全く飲めない人はけっこういます。外国人社員でイスラム教など宗教上の理由で飲めない人もいるでしょう。そんな人にとって社内バーの存在は、「社内なのでしかたなく付きあわされるのではないか?」と内心、恐れているかもしれません。ソフトドリンクも置くなどお酒が飲めない人への配慮ができていないと、社内バーのためにかえってコミュニケーションが疎遠になる社員が出る恐れがあります。これが懸念されるデメリットの一つです。
もう一つの懸念は「世代間ギャップ」です。高年齢層には、たとえお酒が大好きでも「外のしかるべき店で飲むものだ」「公私混同していいのか?」と会社の中でお酒を飲むことに対して抵抗感を持つ人もいて、そんな人への配慮も必要でしょう。
その他、社内バーで飲むと飲酒運転防止の徹底ができなくなる、酒瓶の管理、ビールサーバーや食器などの衛生管理や掃除、ゴミの処理がけっこう大変という声もあります。「働き方改革」にからんで、会社の外に出ないまま上司や同僚と社内バーにいる時間が労働基準法上の「勤務時間」にあたるのかどうかという、微妙な問題もあります。そこは社内ルールで明確にしておくべきでしょう。

寺尾淳(Jun Terao)

本名同じ。経済ジャーナリスト。1959年7月1日生まれ。同志社大学法学部卒。「週刊現代」「NEXT」「FORBES日本版」等の記者を経て、現在は「ビジネス+IT」(SBクリエイティブ)などネットメディアを中心に経済・経営、株式投資等に関する執筆活動を続けている。
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