幸せで豊かな黒字の人生を歩むために 必要な考え方とは

この春、新しく社会人になった人、転職して新天地で頑張っている人。この時期はそんなビジネスパーソンが多いのかもしれません。そして、お金に対する認識も、生活とともに変わる一面があることでしょう。

林聰著『人生を黒字にするお金の哲学』より、黒字の人生を送るための考え方をご紹介します。

お金の不安を無くして黒字の人生を歩む

黒字の人生とは、仕事や人、健康に恵まれ、お金とうまく付き合っていける人生。終わりに近づいたとき、「私の人生は満足のいくものだった」と感じられる人生だと思うのです。

002ページより引用

公認会計士であり、明治大学特任教授を務めている著者ですが、お金というものはたくさんあればよいということではないと語ります。たしかに、収入が多くても幸せではない人もいますし、収入が少なくても楽しく暮らしている人がいるものです。自分の人生が黒字であると感じるかどうかは、人それぞれであるといえるでしょう。

生きていくために、お金は必要不可欠なものです。経済的不安があると余裕がなくなり、仕事や生活態度が荒れてしまうことがあると著者はいいます。必要なのは、ほんの少しの余裕なのだとか。

多くの人が漠然と感じているお金の不安。人生を黒字にするための第一歩は、お金の不安を無くして、安心してお金を使うことであるといえそうです。

本書は、日々の節約や投資でお金を増やすといったタイプの本ではありません。人生を黒字にするためのお金に対する考え方や使い方などが、公認会計士である著者の視点で紹介されています。

 

人生を黒字にする3つの大事なこと

私が人生を黒字にするために必要不可欠だと考える、3つのことがあります。中略

・「誠実」であること
・「時間」を大切にすること
・「遠い未来」を見据えること

013ページより引用

 人生を黒字にするために必要不可欠なこととして、3つの考え方があると著者はいいます。

誠実さや、時間を大切にすること、遠い未来を見据えるスタンスは、直接的にお金と関係がないように見えがちです。しかし、社会的に成功し、経済的に恵まれて幸せな人生を送っている人の多くは、この3つを大切にしているようです。

マネジメントの父といわれるドラッカーは、経営に最重要かつ絶対不可欠な資質として、「integrity(誠実・真摯・品性)」をあげています。金融・会計知識や人脈よりも、さらに大切なのが誠実さや品性だというのです。

人として非常に重要な性質ですが、物事に対して誠実に真摯に向き合う人には、今すぐでなくてもお金や成功、幸福がついてくるものであると著者はいいます。

そして、時間を大切にすること。時間は有限であり、お金持ちであろうと貧乏であろうと、与えられた時間は平等です。「時は金なり」という言葉がありますが、お金にルーズな人は時間にもルーズだったりします。逆に、誠意ある優れた人は、どんなに偉くなろうとも、約束の時間はきっちり守るものなのだとか。

「遠い未来」を見据えるとは、いかなる時もできるだけ先を見ながら行動することであるといいます。先を見通すためには、計画を立てて行動することが大事であり、そのためには知性が必要になってきます。

目の前のことにとらわれすぎずに、品格ある生き方を意識して心がけていきたいものです。

 

仕事をステージアップさせる3つのキーワード

人生を黒字にするにあたって、仕事は切り離すことができないものです。どんな仕事でどんな働き方をして、どのくらいの収入が得られるのか、そのキーワードは、「専門性」「継続性」「親和性」であると著者はいいます。

たとえば、「スキルアップしているはずなのに、タイムチャージが上がらない」のだとしたら、その人は無意識に自分の限界を決めてしまっているのかもしれません。仕事とは、価値を提供するものであり、最初から自分の上限を決めてしまったら、もしかすると一生そこで止まったままになり得ます。

上限の天井を破って、上のステージに上がるためには、資格や実績が必要なのだとか。できるだけ希少で(専門性)、好きな(親和性)仕事を、続けていく(継続性)ことで、必ず上のステージに上がることができると著者はいいます。

真の意味で黒字の人生を歩むために、この春は仕事の内容や自分の姿勢を見直す良いタイミングであるといえそうです。

タイトル:人生を黒字にするお金の哲学
著者:林聰
発行:WAVE出版
定価:1,620円(税込)

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