「いつかは住みたい」ローマでの生活費

オードリー・ヘプバーンが王女を演じ、グレゴリー・ペック演じる新聞記者とお互い素性を隠したまま恋に落ちる名作映画『ローマの休日』。その舞台として知られるイタリアはローマ。都市としての歴史も古く「ローマは一日にしてならず」ということわざがあるほど、現在も歴史を感じさせる建造物が数多く残っており、それらをひと目見たいと世界中から観光客が押し寄せる人気の都市でもあります。

2017.12.26
そこで、今回はいつかローマに渡って暮らしてみたいという人のために、ローマで暮らすためにかかる費用を試算し、1カ月あたり一体どのくらいのお金が必要なのか、その生活費を項目ごとにご紹介します。興味のある人はぜひ参考にしてみてください。

ローマをはじめ有名都市部の家賃相場は高い

南北に細長く、靴下の形に似ていることでも知られるイタリア。その中でローマはちょうど真ん中あたりに位置しており、ローマを境にイタリアは大きく北部と南部、2つの地域に分かれています。イタリア国内の家賃相場としては、ミラノなどがある北部に行けば行くほど高くなる傾向のようです。
また、ローマやフィレンツェなどの有名都市は家賃相場も高く、イタリア人の平均月収がおよそ1,200ユーロ(約16万円)なのに対して、家賃相場はおよそ700ユーロ(約9万3,000円)ほどだといいます。ほとんどの場合は家具付き物件ですが、光熱費が家賃に含まれているところや、別途共益費等を払わなければならないところなど、物件ごとに異なることもあるので注意が必要です。(1ユーロ=133円で換算)
イタリアの賃貸物件で特徴的なのは、築年数の古い物件が多いということです。まさに歴史ある国ならではといった感じですが、築20~30年の物件は普通で、中には築200~300年以上という物件もあり、文化財となっているものもあるようです。築年数が古いと聞くと一般的にはあまりいいイメージを持ちませんが、文化財になっている物件に住むことができると人気は高いようです。

ローマの物価水準は日本とだいたい同じ

日本人にとってピザやパスタなど、イタリア料理はとても馴染み深いもの。カルボナーラはローマが発祥の地ということで、一度は本場のカルボナーラをレストランで食べたいという人もいるでしょう。
ローマの一般的なレストランでは、パスタとドリンクなどを含めおよそ15~20ユーロ(約2000~2600円)前後くらいになるでしょう。ただ、日本と違って大盛りサイズで出てくるところが多いので、値段以上にお腹を満足させてくれるはずです。
自炊の場合はメルカートと呼ばれる青空市場で買い物するのが便利です。生鮮食品や日用品などが並んでおり、値段もどれもお手頃。イタリアの物価はだいたい日本と同じくらいの水準ですが、イタリア国内で比較的消費が多いワインやオリーブオイル、チーズ、ハムなどは安いようです。ただ、メルカートはお昼の1時頃には閉まってしまい、日曜日は開催されないことが多いので、あらかじめ開催日時を確認しておくといいでしょう。
1カ月あたりの食費は外食と自炊の両方をすると考えて、200~250ユーロ(約2万6,000~3万3,000円)くらいになるでしょう。

ローマの交通費も日本並み

ローマにおける交通手段ですが、メトロと呼ばれる地下鉄、トラムと呼ばれる路面電車、市バスの3つがメインとなります。この3つはすべて同じ会社で運営されているので、定期券などを購入した場合には、これらの公共交通機関すべてを利用することができます。
1回券の料金は1.5ユーロ(約200円)と、日本の料金とあまり変わりませんが、ユニークなのは最初の乗車時から100分以内であれば、市バスとトラムはいくらでも乗り降りが自由であるということです。メトロは地域ごとに乗り降り自由のところとそうでないところがあるので注意しましょう。
また、定期券も販売しており1カ月定期券の料金は35ユーロ(約4,600円)となっています。1カ月あたりの交通費ですが、この定期券の料金を踏まえ、その他の移動手段も考慮して50ユーロ(約6,600円)もあれば十分でしょう。
ローマで暮らすために必要な生活費の目安をご紹介しました。これらを参考にして夢の移住への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
 飯村泉

飯村泉

レジ横の募金箱に小銭を入れる人に悪い人はいない!が信条のライター。
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