『Ask yourself whether you are happy, and you cease to be so.(幸せか否かを我が身に問えば、たちまち幸せではなくなってしまう)』
上で登場した英国の哲学者、John Stuart Millによる言葉です。
人間の欲望には限りがなく、足りることを知るのは実に難しいことですね。世間では成功者と目され、幸せな人生を謳歌しているように映る人間でも、改めて自身に問えば、少なからず不満が溢れ出します。年収1,000万円のビジネスパーソンは、年収1,500万円になってもほとんど生活実感は変わらず、決して満足することはありません。年収2,000万円の人間を横目で睨んで焦り、必死の形相でキャッチアップに努めるだけです。そんな時に幸福かと自身に問えば、「自分は幸せだ」と答えられる人間は少数派でしょう。
『There is no duty we so much underrate, as the duty of being happy.(幸せであることの義務ほど、軽く見られがちな義務もない)』
19世紀の英国で活躍したスコットランド生まれの小説家、Robert Louis Balfour Stevenson(ロバート・ルイス・バルフォア・スティーブンソン)による箴言ですね。これこそ、現代を生きる日本人に最も贈りたい名言の1つです。英語の"happy"という語は本来、「心身共に健やかで満ち足りた状態、」というニュアンスを持ちます。日々の生活や仕事に追われ、自身の幸せとは何かを振り返る精神的余裕すら失っている方も少なくないでしょう。自身で幸福を感じていない人間は、家族を含めて周囲、大切な両親や友達を"happy"にすることはできないのですね。
幸せとは何か!? 幸福度は「3つの資本」のバランスで決まる
みなさんはインターネットの検索窓に「幸せ」と打ち込んだ経験はありますか? ちょっと恥ずかしいですが、私はあります。そして結果的に、ネットで自由に手軽に幸せを見つけることなどできませんでしたが、ひとつ発見もありました。それは「幸せ とは」で検索している人がかなりの割合でいるという事実。同じ疑問を持つ人は少なくないのです。