しかし効率良く無駄な時間を作らずに仕事に集中していると、このDMNはフル稼働しません。そして人間が意識下で脳を活用しても、その働きはわずか数%にすぎないのです。「脳の働き方改革」とはずばり、このDMNという脳機能をもっと活用しようということです。
3 DMNを活用する方法と注意点
DMNの働きを活用すれば、仕事において抱える課題や解決に至るヒントを思いつく可能性があります。わざわざ時間を作って頭をひねっても、そう簡単にアイデアは出ないものです。そこで意識的に「無意識となる時間」を作るようにしましょう。その間にDMNが猛烈な勢いで情報を整理し、求める解を導き出そうとしてくれます。
たとえば昼休みにスマホでニュースを読むのもよいのですが、目をつぶって何も考えないようにしてみてはいかがでしょうか。あるいは午後にコーヒーや紅茶を飲んで、脳を開放させるように意識しましょう。意識下ではまとまらない情報を、DMNが整理しまとめてくれます。
ただし注意点があります。DMNは時に感情に直結して、マイナス感情に捉われることがあります。これは過去の出来事や将来の不安といった感情につながる情報が多い時に起こる事象です。そこで意識的に、仕事に関わる課題や問題について常に考え、あとはDMNに受け渡すように意識しましょう。
またDMNは相当のエネルギーを消費するので、脳をしっかりと休めなければなりません。しかし眠っている間もDMNは活動しています。そこで効果的なのが、マインドフルネスだと言われます。「今の自分」に意識を集中する、わずか10分でも実践できる呼吸法です。姿勢を延ばしてゆっくりと鼻呼吸をし、その空気の流れや自分のお腹の動きなどに意識を向けます。これだけで脳のパフォーマンスを回復することができます。
まとめ
人は意識下でどれほど仕事に集中しても、脳の機能をフルに使ってはいません。無意識下のDMNをうまく活用することで、わずかな時間にいろんなアイデアや閃きが生まれるようになります。忙しくて時間を無駄にしたくないと思うかもしれませんが、まずは昼休みには何もせず、リラックスしてみてはいかがでしょうか。
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