流される力(最終回)思考を循環させていく

自分の「我」や「未熟なこだわり」を捨て、結果を出している人のアドバイスを素直に聞いてそのまま行動する、これが「流される力」=信託思考です。より多くの人に流されることで、速く成長し、人生の成功を手にできます。泉正人著「流される力」より抜粋。

2019.9.25

思考を循環させていく

僕がトラスティの方々から学んだいちばん大切なこと。それは、「思考を循環させていく」ことです 。

トラスティの思考をベースとした自分のかたちができたら、 その知識や経験を他人に教えて、思考を循環させていくことが大切だということを僕は学びました。
トラスティが自身の思考を教えてくれるからこそ、僕たちは成長していけるのですが 、トラスティは金銭的にはもちろんのこと、見返りを得ることはほとんどありません。しかし、その分野で成果を 出している方々は、人に自分の思考を伝えようとします。
それは、情報、お金、そして思考は自分のところでため込むのではなく、循環させたほうが周囲の人も良くなり、そして自分にもまわりまわって戻ってくることを経験 しているからだと思います。
いまは教わっている立場であっても、成長したら僕たち自身がトラスティになり、 思考を循環させ、みんなで成長していくことができるのです。
僕がトラスティとなり、循環させている思考のひとつに、「お金に関する知識」が あります。
僕はビジネスを通じて、仕事もプライベートも充実しているトラスティの方々から、 金融や経済についての知識を10年以上にわたり、さまざまな角度から学ぶ機会を得ることができました。
その経験から気づいたのは、「自分にお金に関する知識がなかったのは教育を受ける場がなかったからだ」ということです。
いままでの日本には、2つの教育しかありませんでした。
僕たちが義務教育で受けてきた、読み 。書き 。そろばんなどの

学問教育。


そして、もうひとつが社会に出て働くために身につける

職業教育

です。

これまでの時代は、勉強をして良い大学を出て専門性を身につければ、一生安定した職業に就いて豊かな生活を送ることができたのですが、いまは時代が変わってしまいました。専門性を身につけても安定した人生は保障されないので、将来に不安をもっている人が多いように感じます。
そこで必要なのが、僕がいま、日本に根づかせたいと思っている

経済金融教育

です。
当初は自分で学ぶことが楽しくて、「自分が学びたいことは多くの人が学びたいだろう」という思 いから経済金融教育を行う学校を創立しました。
しかし、自分自身がトラスティから学んでいくにつれ、「お金に関する知識を多くの人に伝えたい」と、思考が変わっていきました。
そのように考えるようになったのは、トラスティが僕に伝えてくれたのと同様に 、次は僕がトラスティとなり伝えていくことが大切だと教わってきたからだと思 います。 僕が代表を務める日本ファイナンシャルアカデミーでは、「お金の教養講座」という、僕が10年以上かけてトラスティから学んできたお金の基礎知識を2時間で学べる講座を開催しています。

トラスティの質の高いライフスタイルを目の当たりにすればするほど、仕事だけではなく「お金」とも向かい合わなければ、人生の質を高められないことを知りました。 僕がこれまで学んできたお金に関する知識をベースに金融経済教育を行い、それを日本国内に根づかせていくことが、

僕が教わった知識や経験を循環させることになり、 トラスティの方々への最大の貢献になる

と思っています。
最後に、本書は、たくさんの偉大なトラスティの方々がいなければ執筆できませんでした。僕を成長させてくれたトラスティのみなさまに、この場を借りてお礼を申し上げます。そして、僕が経験した ことを、今度はこの本を読んだみなさんにも感じていただければ幸いです。
泉 正人
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