お金にまつわる古典落語「壺算(つぼざん)」
お金の教養フェスティバル2020 ~ 落語で学ぶ!お金の教養“高座” via www.youtube.com
春風亭昇々さんトークセッション
司会:今日の落語は大体20分ぐらいだったと思うのですが、すごくナチュラルにお話しされていましたけれど、これ、覚えてらっしゃるわけですよね。
この練習にどれぐらいかけるものなのか、純粋に気になったのですが。
春風亭:結構しますよ、時間にして1日2、3時間はやると思うのですけれども。やっぱりお腹に入れないといけないので、なんていいますか、普通に歌と一緒です。歌を歌う時って、別に考えずに出て来るじゃないですか。あれと同じで、まずは落語もお腹に入れて、その上で、結構、高座では頭を使いますね。(客席を見て)あそこらへん、笑ってないな、とかね。ちょっと早さについてきてないから、もうちょっとゆっくりやろうとか、ちょっとどっかでアドリブ入れようとか、今日も考えながらやったりしていたんです。僕、本当はこんなふうに、立ったり座ったりしながら普段はやらないのだけれども、今日は後ろの人、見えないかなと思って。だからすごい元気っ子に見えたと思うのですけれども。皆さんの事を実は考えてやっていました。
好奇心旺盛に何事も学びながら全力で取り組む
司会:ちなみに「NISA兄さん」という演目も過去にされていたかと思うのですが。
春風亭:「NISA兄さん」というのは、ある銀行のイベントで、ちょっとNISAに関する落語を作ってくれというのがあって、それで「NISA兄さん」というのを作ったんですよ。これはYouTubeで見れると思うので、是非見て欲しいのですけれども。
司会:ちなみに投資信託をされているということですが、それ以外にも何か投資ってされたことありますか。
春風亭:投資ですか、株買ったりとか、半年ぐらい前は結構売買しましたよ。僕、投資信託とかもそうですが、別にお金を増やそうと思ってやってないというか、好きでやっている感じなんですよね。株も、なんか面白いから結構やっていた。奥が深いんですよね。
司会:どういうところで奥の深さを感じましたか。
春風亭:月曜から株式市場が始まるじゃないですか。だからどこを攻めるか、土日は結構調べるんです。9時から始まるので、8時50分ぐらいから板を見るんですよ。スタンバイして、9時になったらエントリーするという、まさに「心技体」がいる。知識も得て、行けという心の精神力もいるんです。何処で引くか、まだ行けるぞ!と思ったらジェットコースターで下るぞという時もありますし、うまくいったなということもあるんですね。それが結構、面白くてやっている。何かね、趣味にお金を使っている感じだったかな。
例えば、何でもそうですけど、英語を勉強しようと思って学校に通って、TOEICで思った点を取れなかった時に、その学校に払ったお金で損したなと思う人は多分いないと思うんですよ。でも投資の場合だけ、お金が、例えば10万円が9万円になっちゃった人は1万円損したなと思うんですよ。
ただ、そういうふうに僕は思わないというか。勉強代とも言わない、それは、趣味にお金を使ったみたいな。別に、その時間楽しかったからいいじゃんみたいなふうにして、僕はやっているのですけど。まぁ、気軽にやっています。
司会:人って「損することのほうを嫌う」という心理もあるそうですね。失う事のほうに意識がいきがちですが、実は見方を変えると単純に楽しい!という側面もあると思いますし、捉え方次第ですよね。昇々さんの表情から、投資のワクワク感がとても伝わってきました。
ちなみに昇々さんがされてるYouTubeを見ると、「試すって大事だな」って改めて思わせられますね。アバンギャルドにロックを始めたり、急にお茶点てたり、絵を描いてみたり。こんなところからも、いろいろ挑戦するのは大事だし、楽しいなって思わせられました。
春風亭:「何でYouTubeやっているんですか?」って聞かれるんですけど、面白いからやっているというか。好きでやっています。