流される力(4)思考信託で英語も話せるようになる

自分の「我」や「未熟なこだわり」を捨て、結果を出している人のアドバイスを素直に聞いてそのまま行動する、これが「流される力」=信託思考です。より多くの人に流されることで、速く成長し、人生の成功を手にできます。泉正人著「流される力」より抜粋。

2018.8.14

思考信託で英語も話せるようになる

思考信託は、なにかの技術やスキルを身につける際にも、絶大な効果を発揮します。
ここでは、僕が英語恐怖症を乗り越えた経験をお話ししましょう。
僕は15歳のときにアメリカに留学していたのですが、日本に戻ってきてからはまったく英語を使わない生活が長く続いたため、ほぼすべての英語を忘れてしまいました。以前から英語を話せるようになりたいという意欲だけはあったのですが、面倒くさがりであきっぽいという性格も災いしてか、まったく上達しませんでした。
書店で英会話の本を買ってきても、レベルが合わなかったり、むずかしかったりして、まったく身につきませんでした。
「英語恐怖症」というのは大げさとしても、苦手意識を感じていたのは事実です。
そんな僕の姿を見て、苦手意識を取り払うきっかけを与えてくれた方がいました。
その方は、僕が「世界中の人とコミュニケーションをとりたい」「自分のもっている″思考の器〃を超えて、もっとさまざまな新しいことを取り入れていきたい」と考えていることを知っていたので、「英語という武器をもつことによって、入ってくる情報の量が多くなるばかりか、仕事や人間関係も広がり、視野も広がる」ということをアドバイスしてくれました。

思考信託で英語への苦手意識が消えた

僕の考え方や性格を知っているその方に「英語を学びたい」と打ち明けると、次のような具体的な助言をしてくれました。
①英会話学校ではなく、ネイティブの外国人の先生に週2回自宅に来てもらうこと
②自分の関心分野である金融やサーフィンによつわる英単語を100個覚えること
③ 『NHKミニ英会話とっさのひとこと』(日本放送出版協会)のDVDブックを観て、旅行先で実践すること
たった3つの助言でしたが、これらは面倒くさがりで、あきっぽい僕の性格を見極めたうえでの的確なものでした。
面倒くさがりの性格からいって、英会話学校に通うのは、僕には向いていません。
その点では、①のように先生が半強制的に家に来るようにしておけば、逃げたくても逃げられません。
また、あきっぽい性格なので、すぐに結果が出ないとなにごとも続きません。この点についても、②のように興味のある英単語を優先して覚えたことによって、先生と自分の業界や趣味の話を短期間でできるようになったので、あきずに続けられました。
③の方法も、あきっぽい性格の僕にはもってこいでした。旅行先ですぐに使える英単語を覚えて、現地で実践してみると、ちゃんと話が通じたのです。これによって、英語でコミュニケーションをとる楽しみを体感し、英語に対する苦手意識や恐怖心も取り除かれました。
いまではモチベーションを維持するために、月に1回は海外に行くことを自分に課しており、順調に英語力は向上しています。
もしも音のように自分で考えた方法で英語を習得しようとしたり、英会話学校に通ったりしていたら、僕はいまでもまだ英語をしゃべれないどころか、英語に対する恐怖心も取り払われていなかったと思います。

すでに英語を駆使して活躍している人に思考を預け、その考え方や方法を素直に取り入れていったほうが、確実に、そして早く目標へと近づくことができる

のです。
この例もまた、自分なりの主張や個性を出すのは、思考信託をしたあとからでも遅くないと感じた経験のひとつです。
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