日本における人口減少への不安感は非常に大きく感じますが、落合氏は「人口減少そのものは危機でもなんでもない」と言います。まず、労働力の減少や人的コストの拡大はテクノロジーの進化によって防ぐことが可能です。さらに、過疎化によって土地が余るというのも考え方によっては大きなチャンスなのだとか。例えば自動車メーカー。自動運転システム導入を目指した実験をする土地が必要な場合、過疎地は人身事故という決定的なリスクを回避できます。
そしてもう一つ、落合氏が期待を寄せているのが「教育投資」です。子供は少なくなり貴重な存在になるのだから日本は人材に教育コストをかけられる国になり、子供を大切にしようという考え方も広まる。子供に投資するという考えに不満が出にくくなるという状況になるのです。
「人口減少や過疎化をいかに防ぐか?」という議論ばかり取り沙汰されている昨今ですが、テクノロジーの点から見れば必ずしもデメリットばかりではなく、むしろ恩恵も大きいと見ることができるのです。このあたりに、2021年以降の日本が世界で存在感を発揮するための秘策があるのかもしれません。
お互い認め合う2人の建設的な対談には学ぶ点が多く、少子高齢化が進む日本にもまだ可能性があることを確認できる一冊でした。
SHOWROOM前田裕二氏が直伝!人生を変える「メモの魔力」とは!?
突然ですが、みなさんは普段どれくらい「メモ」を取っていますか?私もライターという職業柄スマホアプリなども活用しながら結構取る方だと思いますが、その用途は主に「忘れないため」。人から聞いた話や浮かんだアイデアを思い出すためのツールとして使用していました。そして、メモはそういう物だと思い込んでいたのです。