預かる側としては、使っていなかった空間を提供し、荷物の受け渡しをする等の比較的簡単作業だけで本業の邪魔にならないサイドビジネスとなることから、最近は神社や郵便局なども預かり場所を提供するようになり、様々な業態がサイドビジネスとして注目し始めたたようです。
高架下空間の意外なビジネス
建築技術の進歩により、高架工事にも耐震設計、防音効果が施され、以前のような、「うるさい」、「揺れる」といった高架下独特の問題もかなり解消されました。そんな改善された高架下を有効活用しない手はないと、鉄道各社ではコミュニティーを重視した住民に役立つ高架下ビジネスを次々と展開しています。
京浜急行電鉄は2019年4月1日京急線大森町~梅屋敷駅間の高架下に大田区ならではの、ものづくり複合施設『梅森プラットフォーム』をオープンしました。
ここはクリエイターや町工場のための拠点提供を目的として整備されました。施設の一つ「KOCA」は「クリエイターと町工場が協働し誰でも本格的にものづくりに取り組める、コワーキング機能を有したインキュベーション(創業支援)施設」として注目を浴びています。
「KOCA」入居者は工房月額利用料をオプションで払えば3Dプリンターなどの機械を利用できるので、クリエイターにとっては設備投資せずに創作活動を始められます。また工房をシェアすることでネットワーキングも広げることができ理想的なクリエイティブ環境なのでしょう。
また、高架下スペースの活用として年々増えているのが保育園です。実は保育園は子供のはしゃぎ声がうるさいという苦情を近所から受けるケースが多いらしく、経営側としては高架下ならそういう問題を気にしなくて済みます。働く親にしてみれば、駅に隣接しているのはとても便利ということで、高架下保育園は今後益々増えそうです。
ちょっと見方を変え、想像力を働かせることで、問題が解決したり、便利になることもあります。また、自由になる人もいれば、利益を得る人もでるのです。今後どんな空間を利用したシェアリングビジネスが展開されるのか楽しみです。
参考ウィブサイト:
賢い消費者になるためには?- 行動経済学のトリックを知る
「こんなもの買うつもりじゃなかったのに!」このように後悔した経験はありませんか。それは行動経済学の「ナッジ理論」を活かしたマーケティングに惑わされてしまったのかもしれません。どうすれば惑わされないか、それは「ナッジ」のトリックを知ることです。