「エイジ=ステージ」ではなくなる!
人生において上記のようなマルチステージを選択することが普通になり、その順序が多様化すれば、「エイジ」と「ステージ」はイコールではなくなります。つまり、従来の価値観では「学習するのは10~20代」、「働くのは20代~60代」などの固定観念がありましたが、その感覚も次第に無くなっていくというのです。
このような時代を生き抜くためには、これまで若者の特徴とされていた自由に道を選ぶ性質を生涯通して持ち続けることが必要になります。「自分は若くないし、あまり関係ない」という人も、今の若い世代の価値観が変化しつつあることを理解しておくと良いでしょう。
「目に見えない資産」がより重要に!
若々しく働く期間が長くなれば貯蓄の重要性もより高まると考えるのは自然ですが、著者はお金以上に「目に見えない資産=無形の資産」が存在感を増すと考えています。中でも、仕事のスキルや知識を中心とした能力の資産(生産性資産)、肉体や精神の健康の資産(活力資産)、そして多様性に富んだ人的ネットワークを持つことや多様性を受け入れる姿勢(変身資産)。
この3カテゴリーの「目に見えない資産」が、マルチステージの人生ではより大切になるのだそうです。
「100年時代の人生戦略」とは、お金偏重の価値観からどれだけ脱却できるか。そのためにどれだけ柔軟に行動できるかにかかっているのだと、この本を読んで実感することができました。