ブロックチェーンやビットコインは世界をどう変えるのか 〜ミスビットコインが語る「未来のお金のつくり方」前編〜

「未来のお金のつくり方」をテーマとして2018年2月17日に開催された、「お金の教養フェスティバル」。そこで”ミス・ビットコイン”藤本真衣さんが1,000人を前に語った、ブロックチェーンやビットコインの未来とは。

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2018.4.21

偶然だった、ビットコインとの出会い

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私は元々子ども関係の仕事をしていたんです。Kizunaという寄付のプラットフォームも立ち上げているのですが、これをやっている会社は、"世界中の子どもの笑顔をつくる"ということをコンセプトにやっています。ですから、活動の中で自然と寄付のプラットフォームを立ち上げよう、という話になっていたんです。そのときに私が直面したのが「何で海外の手数料は高いんだろう、何て時間がかかるんだろう」というところ。そこでたまたま出会ったのが、Roger Verという方なんです。
彼はビットコイン業界の第一人者として、今もビットコインの啓蒙活動を世界中でやっている方なんですけれども、このRogerとたまたま出会いまして。「ビットコインってすごいんだよ、海外送金もこうやってすぐにメール感覚で送れて、銀行を通さずに直接相手のウォレットに、今、目の前でお金を渡しているように送れるんだよ。そんなの想像できる?」と言われたんです。海外送金の手数料って平均で3,000円から4,000円前後すると思うのですが、この当時、手数料はほぼかからないかたちで、海外送金ができたわけです。そのインパクトに私はすごくびっくりしまして、ビットコインの勉強を始めました。それから、あっという間に7年近く経つんですけれども、今はこのようなビットコイン、ブロックチェーン企業を中心にアドバイザーをしている、というかたちになります。
本日のイベントのテーマは「未来のお金のつくり方」ということですが、このテーマは絶対に仮装通貨のことを語ることなしではできないだろうと思います。ビットコインと言うと、未来のお金、もうそのものだと思っています。ですから、今日は未来のお金、仮装通貨の可能性、それを皆さんに感じていただければとてもうれしいなと思っています。仮装通貨がなくなるとか、いろんなネガティブな記事も出ていますけど、私は仮装通貨はなくなるはずはないと思っていますので、なぜそこまで自信を持って言えるのか、というところを皆さんに知っていただきたいと思っています。

あのとき、ビットコインでピザを買っていなかったら……

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では、ここ数年の仮装通貨ということで、最初にクイズから行きたいと思います。ビットコインが初めてお金のような役割をした記念日が2010年5月22日なんですけど、これはあるフォーラムの中でビットコインを持っている人が「僕、ビットコインをあげるから、僕の代わりにピザ注文して、宅配で注文してよ」というお願いをしたんですね。そしたら、ある人が「僕、引き受けるよ」ということでピザと交換しました。これが最初にビットコインが物と交換されたものだと言われています。あそこで「ピザと10,000BTCと交換しませんか?」ということです。
ここで皆さん考えてみてください。本日(2018年2月17日)現在のビットコイン価格で、そのピザはいくらになっているでしょう?
A:1,000万円くらいの価値になっちゃった
B:1億円ぐらいまで行っちゃったよ
C:100億円
D:いやいや1,000億円でしょう
答えは約100億円。今日の価値でだいたい100億円くらいの価値になっています。ビットコインの価格は結構、ボラティリティが激しいんですが、現在、このような価値になってきています。すごいですよね。

実は、日本は仮想通貨先進国

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歴史をちょっと軽く振り返りますけれども、最初にNakamoto Satoshiいう人が論文を投稿しました。これが実際、誰かというのは分かっていないのですが、日本人の名前なのでおもしろいですよね。そこから、先ほど言った、ピザとビットコインが交換されたりですとか、マウントゴックスという会社が出たりしてきました。日本で有名な取引所であるビットフライヤー、ザイフ、コインチェックなどは2014年くらいからどんどんできてきた感じです。
日本は仮装通貨先進国と言われています。ハッキングなどの事件もあって、結構先人を切って法律を整備しています。中でもビットコイン購入時の消費税を撤退したのは、本当に大きい要因だと思います。中国でICOという仮装通貨で資金調達される方法が規制されたりとして、そういうニュースが起こるたびに値段のアップダウンを繰り返しながら、仮装通貨は歴史をたどってきました。

ビットコインは高くて買えない!?

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ざーっとビットコインのチャートを見ると、だいたい3年前から40倍ぐらいになっています。そこで、私がよく聞かれるのは、「ビットコインって、今、1BTC辺りが100万円くらいでしょう?もうこんなに高くなったら、私、買えないよ」ということなんですけれど、ビットコインは皆さんご存知の通り、デジタルのお金です。デジタルなので小さく切り分けられるんです。なので、1番小さい単位が1Satoshi。小数点以下にゼロが7つあるのが最小単位になっていますので、「1万円分くらいのビットコインは買ってみたいな」とか、もっと「5,000円だけ、ちょっと試しに買ってみようかな」とか、そういうこともできるわけです。
私の周りで「本当に5,000円買ってみてよかった」という友達が多いんですけれども、「それはなんで?」と言ったら、皆口をそろえて言うのが「勉強するきっかけになった」と。やはり、5,000円でも値動きもしますし、あとは「安全に管理するためにはどうしたらいいの?」と、持って初めてやはり勉強し始めるんです。なので、まったくあおるつもりはないんですけれども、1回試しに少額でよいので持ってみるのは本当にいい経験になるかなと思います。

“もやもや”を解決すれば、仮想通貨は怖くない

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まだこの中にも「何だか仮装通貨、まだ怖いな」と思っている人いらっしゃるかな、と思うんです。やはり、その理由は「ハッキング事件とか起きているし、危ないんじゃないの?」とか「管理者がいないってどういうこと?」と、そういうもやもやした部分を解決しないのでずっと怖いと思うんです。
確かに正しい知識がないと、本当に自己責任なので流出してしまったり、なくしてしまったりする恐れもあるんですが、しっかり分かったら全然怖いものでもなく、すごくイノベーティブなものです。
スマホをこんなに全員が使っている時代が来るって10年以上前は思わなかったですし、ネットショッピングでも、昔はカード情報をネットで入力するって怖いと言っていたのも、最近思い出して。やはり、最初はそういうものって怖いものだと思うんですが、理解を深めていくことが大事です。
今、手紙から今メールになりましたよね。固定電話からスマホで電話するようになりました。馬車から車に変わりました。ブロックチェーンは何を変えていくかと言うと、国そのものとか、銀行を変えていくのです。
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「お金とは、私の価値を貴方に、貴方の価値を私に…。」(藤本真衣)
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藤本真衣さん

藤本真衣さん

株式会社グラコネ代表取締役
ビットコイン寄付プラットフォームKIZUNA Founder
Miss Bitcoin の愛称で親しまれている。2014年1月に株式会社グラコネを設立。”繋がるを作る”をコンセプトにイベントプロデュースやマッチングビジネスを中心に活動。2016年以降、主にビットコイン・ブロックチェーン業界のマッチングに力を入れ、ブランディング・PR コンサルタントとして活動。国内外の仮想通貨、ブロックチェーン企業のアドバイザーを務める。2017年1月、ビットコイン寄付プラットフォーム KIZUNAを立ち上げる。
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