「指揮官の立場を想像する。」
W杯南アフリカ大会は、代表メンバー選考~大会直前の戦術変更など、本当にいろんな決断があった大会でした。ですが、そのすべての責任を背負って孤独に戦った岡田監督の姿を目の当たりにした長谷部選手は、それ以来「指揮官の立場を想像する」ことを習慣にしました。
たしかに、指揮官の采配は結果的に間違うこともあります。ただ、最も恐れるべきは「この戦術は間違っているんじゃないか?」といった疑念や不安に支配されること。指揮官が孤独であると分かっていることで、そういった感情に流されなくなったといいます。
これは社会人でもそのまま役に立ちそうですが、自分の上司のことがどうしても信頼できないこともあるかもしれません。そんな時は、勇気を出して進言することも大切。長谷部選手曰く、ポイントは「自己保身のためではない」ことを伝えながらチームのための提案をすることなのだそうです。
これは社会人でもそのまま役に立ちそうですが、自分の上司のことがどうしても信頼できないこともあるかもしれません。そんな時は、勇気を出して進言することも大切。長谷部選手曰く、ポイントは「自己保身のためではない」ことを伝えながらチームのための提案をすることなのだそうです。
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「運を口説く」
最後になりますが、長谷部選手お気に入りのアルゼンチンのことわざがあるそうです。それは「運を女性のように口説きなさい」というもの。何も努力せずに振り向いてくれる女性がいないように、運も必死に口説こうとしなければ振り向いてくれないという意味。
「運が良かった」と言えるような成功も、努力を怠っていたら手に入らないかもしれない。そう信じて努力を続けることが大切なんですね!
2017年現在、所属するドイツ・フランクフルトの指揮官からは「どのチームの監督でも長谷部のような選手がチームにいたら嬉しいはずだ」と評し、元日本代表監督でイタリア人のザッケローニは「生まれながらのキャプテンはマルディーニと長谷部だけ」と、自国の伝説的なキャプテンを引き合いに出しました。
しかし、長谷部選手のデビュー当時、彼より評価の高い選手は数多く存在していました。しかも「谷間の世代」という不名誉な名前で呼ばれることも。そんな中で彼が選んだ方法こそ「心を整える」習慣を身に付け地道に努力すること。監督とのエピソードは上司との関係に、ライバル選手とのエピソードは会社の同僚との話に置き換えながら読むことで、社会人にとっても役立つ本になると思います!