「いつかは住みたい」バンクーバーでの生活費

カナダの代表的な産業都市であり、冬季オリンピックが開催されたことでも知られているバンクーバー。観光客はもちろんですが、日本からの留学生も多く、雄大な自然とともに都会的な雰囲気を持つ、とても魅力的な都市のひとつです。

2018.01.18
今回は将来的にバンクーバーで生活してみたいという人のために、バンクーバーで暮らすのにかかる費用を試算し、1カ月あたり一体どのくらいのお金が必要なのか、その生活費を項目ごとにご紹介します。興味のある人はぜひ参考にしてみてください。

バンクーバーの家賃は近年高騰

イギリスのとある経済誌が毎年発表している「世界で最も住みやすい都市ランキング」の2017年版によると、バンクーバーはオーストラリアのメルボルン、オーストリアのウィーンに続き、世界第3位に選ばれています。
そんなバンクーバーですが、近年家賃が高騰しており、家賃相場は香港に次いで世界で2番目に高いと言われています。その理由は中国を筆頭にした世界中の富裕層による移住が急増しているからだそうです。
ワンベッドルームと呼ばれる、日本でいうところの1DK~1LDKの家賃相場にも金額の開きがあり、1000ドル(約8万8000円)程度から借りられるところもあれば、中には2000ドル(約17万7000円)を超える物件もあるようです。(1カナダドル=88円で計算)
物件の内容は日本と異なり、生活するのに必要な電化製品やベッドなどの家具が付いている物件が多く、暖房費やお湯代など一部光熱費は家賃に含まれていることがあります。そういう点で言うと、家賃の多少の高さも納得できるのではないでしょうか。

バンクーバーで物を買う時は消費税に注意

バンクーバーでの食費、とりわけ外食は日本と比べると、やや高いと言わざるを得ないでしょう。レストランなどで外食する場合は、およそ15~20ドル(約1300~1800円)ほどかかり、これに加えサービス料をとしてチップを料金の10~15%ほど支払わなくてはなりません。バンクーバーは新鮮なシーフードを使った料理やワインが有名なので、外食する際はぜひ堪能してみてください。
外食ではなく自炊する場合ですが、お店で売られている品物の値段は日本と同等くらいです。しかし、気を付けなければならないのは、バンクーバーでは2種類の消費税があるということです。ひとつはGSTと呼ばれるもので、いわゆる国(カナダ政府)に支払う消費税で税率は5%、そしてもうひとつはPSTと呼ばれるもので、いわゆるバンクーバー州に支払う消費税で税率は7%です。
品物によって消費税がかからないもの、GSTが課税されるもの、PSTが課税されるもの、そしてGSTとPSTの両方が課税されるものとさまざまで、場合によっては最大12%の消費税がかかることがあるので注意が必要です。消費税の内訳は品物購入時のレシートにすべて記載されているので、レシートを見ながらだんだん覚えていくといいでしょう。
1カ月あたりの食費は外食と自炊の両方をすると考えて、1人暮らしの場合およそ300ドル(約2万6000円)が目安となります。

バンクーバーの交通費は比較的安い

バンクーバーでの公共交通機関はバスの他にシーバスと呼ばれる大型フェリー、スカイトレインと呼ばれる電車があり、これらはすべて同じ会社で運営されています。そのため、共通の乗車券を購入すれば90分間は乗り降り自由と、かなりお得に利用することができます。
1回券の運賃は移動距離によって異なり、地域を3つのゾーンに分け、それらをまたいだ数で運賃が判断されます。一番安い1ゾーンは2.85ドル(約250円)ですが、移動距離の長い3ゾーンは5.60ドル(約495円)と運賃には幅があります。
しかし、これらはあくまで通常運賃であり、曜日や日時によって運賃が変動するのが最大の特徴であり魅力です。平日の18時半以降および土日祝日は、どんなに移動しても1ゾーンの料金が適用され2.85ドルとなります。ちょっと遠出したい時には、休みの日や夜帯で利用するとよいでしょう。
また、デーパスと呼ばれる1日乗車券や、マンスリーパスと呼ばれる定期券もあり、1カ月の運賃は一番安い1ゾーンが93ドル(約8200円)、一番高い3ゾーンで172ドル(約1万5200円)となっています。1カ月あたりの交通費ですが、だいたい100~200ドル(約8800~1万7600円)もあれば十分でしょう。
バンクーバーで暮らすために必要な生活費の目安をご紹介しました。これらを参考にして夢の移住への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
飯村泉

飯村泉

レジ横の募金箱に小銭を入れる人に悪い人はいない!が信条のライター。
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