2019年3月8日 更新

AIは日常風景へ。暮らしの中のAIから森ビルの実証実験まで

AIなんて遠い世界のことだと思っていませんか。AIを活用した機能やサービスは世界中で広まっており、私たちの普段の生活の意外なところでAI技術が使われています。森ビル株式会社が行う実証実験も日本のAI時代を切り拓く一つの鍵となりそうです。

森ビルが行うAI活用の実証実験

ダッシュボードのクラシックなアメリカン 60 秒車

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AI技術の研究・開発は日本でも盛んです。近年特に注目されているのが、森ビル株式会社の実証実験。
2018年8月1日から行われた実証実験は、Via社と連携した「オンデマンド型シャトルサービス(HillsVia)」という乗合サービス。都市部に最適化したVis独自開発のアルゴリズムで、複数の乗車希望者を専用アプリでリアルタイムに把握、最適な場所で乗せ、最適なルートを通って乗客を運びます。森ビル社員の約1,300名を対象に、プロのドライバーが運転。出勤、外出、帰宅時などに利用してもらったところ、開始3カ月半の時点でも大変好評で、常に満席状態でした。
次の実証実験は森ビルと株式会社ZMPが協力して行った、世界初の自動運転タクシーサービスの公道営業実験。2018年8月27日〜9月8日、 ZMP開発の自動運転車両と予約システムを用いて、大手町から六本木までの区間で実施しました。搭載されたアルゴリズムは、熟練のタクシー運転手による走行データや運転ノウハウのヒアリングから開発。いくつか課題が見えてくると共に、「自動運転+ドライバー」という組み合わせのメリット(ドライバーが観光ガイド役を担える)もわかったといいます。
そして2019年に始まったのは、1月末開始のパナソニック株式会社とのセキュリティ実証実験です。サイバー攻撃の危険性が高まっているビルオートメーションシステムのために、通信を監視しAIによる異常検知が行われるセキュリティ技術を開発・改良していきます。
まだ自分は使っていないと感じていたAI。しかし実際は、あなたのすぐ隣、もしかしたらその手元に、いるかもしれません。今は物珍しく見られている森ビルの実証実験も、やがては私たちの日常風景になっていくかもしれないのです。
【参考URL】
犬塚 凛「AIを用いた犬との会話。10年以内に“犬語翻訳機”が可能になる…? 」、PETomprrow、https://petomorrow.jp/news_dog/59406
Michelle DeLaune、「人工知能で行方不明児童や被搾取児童を捜索」、Intel Corporation、https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/analytics/ai-luminary-michelle-delaune-video.html
「森ビルと、AIを活用したビルオートメーションシステム向け
セキュリティ技術の実証実験を開始、技術開発を加速」、パナソニック株式会社、2019年2月20日、https://news.panasonic.com/jp/press/data/2019/02/jn190220-1/jn190220-1.html
「世界初 自動運転タクシーサービスの公道営業実証実験スタート」、森ビル株式会社、2018年7月18日、https://www.mori.co.jp/company/press/release/2018/07/20180718113000003726.html
「最先端アルゴリズムによる「オンデマンド型シャトルサービス」の実証実験を開始」、森ビル株式会社、2018年8月1日、https://www.mori.co.jp/company/press/release/2018/08/20180801093000003733.html
畑邊 康浩、「ZMPが都心を実際に走らせて分かった、自動運転タクシーの課題と展望」、MIT TECHNOLOGY REVIEW Japan、2019年1月25日、https://www.technologyreview.jp/s/117422/future-of-society-conference-2018-event-report-2/

Anshi

より充実した素敵な生き方に——一過性のブームに流されない「選ぶ生き方」を掲げ、世の中に氾濫する雑多な情報から本当に役立つものをご紹介しています。
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