「攻めの不動産投資」で夢と幸せを実現する方法!

カルチャー
本のタイトルは『夢と幸せを実現するお金のつくり方』。タイトルだけ見れば自己啓発ジャンルの本かな?とも思えますが、その内容の多くは実践的な不動産投資についての考え方でした。その著者は逢坂ユリさんという投資家でテレビのコメンテーターとしても活躍した経歴の持ち主。みなさんはご存知でしょうか?
2018.5.26
逢坂さんは国産メーカーに就職するも父と祖父の介護が必要になり、家族で働き手は自分だけという状況に陥ったことをきっかけに給料の良い外資系金融機関に転職。キャリア・ハンティングを繰り返しながら収入アップしてゆき、さらに安定した副収入の確保をするため不動産投資に注力。なんと資産10億円を築くまでになったという驚きのキャリアを持つ女性投資家、しかも美人です。
その投資スタイルは「攻めること」と言う彼女ですが、全く知識ゼロの状況からいかにして不動産投資に成功したのか?本書から「夢を実現するお金のつくりかた」に迫りたいと思います。

「夢とお金の関係」を身をもって体験した高校時代!

当時、ホテルでピアノを弾くアルバイトをしていた彼女は知恵を絞り、まず名刺を自作。お客さんのリクエスト曲を演奏してチップを受け取る際に「何かあったらよろしくお願いします」と営業をして回ったのです。その結果、ギャランティの高い結婚式場でのピアノ演奏の仕事を紹介してもらいました。
普通の人ならそのお金を貯金するところですが、アメリカ留学という大きな目標のためにはそのお金をさらに増やす必要があり、彼女はマネー雑誌で学びながら金融商品を購入!なんと高校卒業の頃には金融資産1000万円に!そのお金を使ってアメリカ留学を果たしました。
「お金は夢を叶えるための手段」そして「お金は努力の前に公平である」という事を身をもって体験した彼女。「攻めの投資」の原点はここにあるようです。そしてここからは、具体的な彼女の投資テクニックの内容についてです。

逢坂流!不動産投資の基本スタンス!

不動産投資家の中には、区分所有のマンション投資を評価しない人や競売物件に絞って勧める人もいますが、逢坂さんの場合は「立地、建物の構造、築年数はバラバラ」なのだとか。資産10億円と紹介しましたが、その内訳は国内にアパート・マンションが4棟、区分所有のマンションが9戸、戸建て住宅が1軒。その他ニュージーランドなど海外の物件と、所有する物件は分散しています。
しかし当初から狙って分散したわけではないそうで、とにかく空室が少ない場所を探したり管理費のかからない物件を探したりしながら投資リスクを減らした結果なのだとか。投資家によって様々なスタンスがありますが、彼女の基本スタンスは「ひとつの投資スタイルにこだわるのではなく、投資リスクが少ない物件に徹底的にこだわる」と言えるのではないでしょうか?
さらに、女性投資家の彼女が興味深い持論を紹介していました。

不動産投資は、実は女性に向いている!

「不動産投資は女性に向いている」と言う彼女。圧倒的に男性が多い世界ですが、一体どんな理由なのでしょうか?実は3つのポイントがあるのだそうです。
まず1つ目は「女性にとって安定した副収入の必要性がさらに高まると予想されるから」。自身のキャリアアップや育児、その他、離婚率も高まるなど何が起こるか分からない将来に備えて副収入を稼ぐことの重要性は高まっています。
2つ目は「株式より、女性の経験や感性を活かせるから」。特に短期的な株式投資で副収入を得ようとすると、1日中パソコンの前で世界経済や企業のニュースを動向チェックする必要があります。長期的な投資でも大きな事件などがあればすぐに損切りしなければダメな場合も。対して不動産投資は1日で価値が半分に暴落することなどまずありません。加えて入り口の物件選びが正しければ比較的ゆったり生活しながら安定した収入が見込めるため女性の生活リズムに合っているというのです。
3つ目は「賃貸管理の素質を女性は持っているから」。不動産は単なる投資対象ではなく、結局は「ここにどんな人が住むのか?住んでほしいのか?」という生活の場を選ぶということ。住環境や設備、デザインを見抜く感性は男性よりも女性の方が高く、実際に夫婦の物件選びの場合、圧倒的に男性よりも女性の意見が重要視される傾向にあるそうです。これはつまり、「男性よりも女性の方が空室のリスクを読む能力がある」とも言えるのではないでしょうか?
逢坂さん自身、不動産会社で働いた経験もなければ未だに宅建の資格さえ持っていないそうです。不動産投資は私たちが想像する以上に間口が広いのかもしれませんね。

逢坂流「攻める投資」のコツ

本書では逢坂氏が大切にする「攻めの投資」のポイントがいくつか紹介されていましたが、中でも「妥協しないこと」と「人の力を利用させてもらう事」は個人的に大いに納得できました。自分が目標に掲げた金額や理想を曲げてまで物件を購入すると後で後悔することが多くあり、契約書のチェックや賃貸管理など、出費を惜しんで何でも自分で行おうとすると失敗する。

大切なのは大胆に行動しながら、繊細に考えて投資をすること。男性だらけの不動産投資の世界で女性が上手く振る舞うことができれば夢と幸せの実現は近づくのです。

高校時代から夢を叶えるためにお金を稼ぐための行動をしてきた逢坂さん。ですが特別な高学歴というわけでもなく、宅建の資格も持っていないのには驚きました。銀行との融資を巡る駆け引きなど、興味深く楽しめる裏話もたくさん紹介されていました!

本書の内容は不動産投資の実践的なテクニックが中心ですが、全体を貫くテーマは「夢」でもあります。その原点は彼女が高校時代にアメリカ留学を希望した際、親に猛反対された経験から来ているそうです。彼女はなんと、留学の費用を全額自分で稼ごうと考えたのです。