お金の歴史とはそもそも信用の歴史なんだよ。
経済の成り立った最初の頃、人はモノしか信用していなかった。いわゆる現物だ。目の前のモノとモノを交換することで、経済は成り立っていった。しかし、それでは、どうにも回らなくなる場面が出てきた。
経済に時間の観念が入り込んだんだ。“今、ここにはないが、期日には希望のモノを揃えるから、コレと交換して欲しい。待ってくれる分、いくらか上乗せしよう。” そういった会話があったかわからないが、交換に要する時間のズレを私たちの祖先は、約束という形で成立させた。そして 、約束が証明される証が発行された。それは入れ墨のような形だったかもしれないし、一本の紐だったかもしれない。これがお金の誕生の瞬間さ! モノとモノではなく、モノと信用が初めて取引された。その後、時間の概念の次は、地域の概念が入り込み 、経済の規模が大きくなり、やがて、どこでも価値が認められ、流通コストの低い金貨が発明され、それは現代の紙幣の元となった。
経済の成り立った最初の頃、人はモノしか信用していなかった。いわゆる現物だ。目の前のモノとモノを交換することで、経済は成り立っていった。しかし、それでは、どうにも回らなくなる場面が出てきた。
経済に時間の観念が入り込んだんだ。“今、ここにはないが、期日には希望のモノを揃えるから、コレと交換して欲しい。待ってくれる分、いくらか上乗せしよう。” そういった会話があったかわからないが、交換に要する時間のズレを私たちの祖先は、約束という形で成立させた。そして 、約束が証明される証が発行された。それは入れ墨のような形だったかもしれないし、一本の紐だったかもしれない。これがお金の誕生の瞬間さ! モノとモノではなく、モノと信用が初めて取引された。その後、時間の概念の次は、地域の概念が入り込み 、経済の規模が大きくなり、やがて、どこでも価値が認められ、流通コストの低い金貨が発明され、それは現代の紙幣の元となった。
でも、元を辿れば、お金とは信用が姿を変えたものなのだ。国家はその手形に裏書きされた保証人に過ぎない。
約束を守ってくれる人は、より大きな取引が可能だったんだ。信用度が高ければ高い程、より高価な取引も可能だったろう。
これが何を意味するかわかるかい?」
「信用されるとお金が生まれるんですか?」
「そう、その通りさ。お金持ちは信用の力を知っている。だから、約束は絶対守ろうとするし、人の信頼に応えようとする。お金とは他人からやってくるからね。やがて信用は大きなお金を生み 、その人間の持てるお金のサイズも自然と大きくなる。そしたら、またさらに、信用度が上がるという仕組みさ。お金とは社会においては、大きな流れのようなものだ。その流れを大きく自分に引き寄せるためには、まずは、信用されることが大切になる。そうすれば、お金の方から近寄ってくるのさ」
約束を守ってくれる人は、より大きな取引が可能だったんだ。信用度が高ければ高い程、より高価な取引も可能だったろう。
これが何を意味するかわかるかい?」
「信用されるとお金が生まれるんですか?」
「そう、その通りさ。お金持ちは信用の力を知っている。だから、約束は絶対守ろうとするし、人の信頼に応えようとする。お金とは他人からやってくるからね。やがて信用は大きなお金を生み 、その人間の持てるお金のサイズも自然と大きくなる。そしたら、またさらに、信用度が上がるという仕組みさ。お金とは社会においては、大きな流れのようなものだ。その流れを大きく自分に引き寄せるためには、まずは、信用されることが大切になる。そうすれば、お金の方から近寄ってくるのさ」
(毎週金曜、14時更新)
via amzn.asia
泉 正人
ファイナンシャルアカデミーグループ代表、一般社団法人金融学習協会理事長
日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりのある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着をめざしている。『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。一般社団法人金融学習協会理事長。