GPIFの運用は国内債券、国内株式、外国債券、外国株式、短期資産の5種類に分けて行われます。GPIFでは2020年4月1日からの5カ年における基本ポートフォリオ(資産構成割合)を「国内債券25%、国内株式25%、外国債券25%、外国株式25%」にすると発表しました。「株式が50%もあるのは危ない」と言う人がいますが、100%ではありません。債券とのバランスをとっています。
株式と債券は、好況時はリスクを取って株式に資金が集まるので株価が上がり、不況時はリスクを避けて債券に資金が集まるので債券価格が上がります。債券は不況に強く、それが株式の損失を埋めます。
2月から3月にかけてニューヨーク証券取引所で株価が急落した時、中央銀行のFRB(連邦準備銀行)は金利を何度も引き下げ、自動的にアメリカ国債の価格は上昇しました。株式のマイナスを債券の価格上昇である程度まで取り返すことが可能でした。
2月から3月にかけてニューヨーク証券取引所で株価が急落した時、中央銀行のFRB(連邦準備銀行)は金利を何度も引き下げ、自動的にアメリカ国債の価格は上昇しました。株式のマイナスを債券の価格上昇である程度まで取り返すことが可能でした。
GPIFの過去の運用実績を見ると、2007年度はマイナス4.59%、2008年度はマイナス7.57%で、累計収益額を2年連続で減らしています。これが「リーマンショック」の爪痕ですが、2008年末でも累計収益額はマイナスになりませんでした。
新型コロナウィルスによる運用環境悪化がリーマンショック以上のひどさになり、運用実績マイナス10%が2年続いても、2021年末の累計収益額は約61兆円です。世界の金融市場が壊滅的な打撃を受け運用実績マイナス50%が2年続いてもなお19兆円残り、赤字で年金積立金を切り崩すことはありません。
10年、20年先の年金財政の話ではなく、新型コロナウィルス肺炎大流行による世界的な株安によって日本の年金制度が数年で破たんすることは、非常に考えにくいのです。
10年、20年先の年金財政の話ではなく、新型コロナウィルス肺炎大流行による世界的な株安によって日本の年金制度が数年で破たんすることは、非常に考えにくいのです。
これからGPIFの1~3月期の運用実績の大幅マイナスが発表、報道されて「年金は大丈夫か?」と騒がれると思いますが、年金積立金約120兆円とは別にGPIFの19年間の運用成果が約75兆円あり、株式と債券を半々で運用してリスクを抑えていることを知れば、むやみに怖がる必要はないはずです。
大人の常識ープラスチックの海洋汚染、無関心ではいられない!

最近、エコバッグを持って買い物に行く人がとても多くなりました。それでも、プラスチックゴミは増え続け、海洋汚染はますます深刻な問題となっています。環境問題の1つとして、もはや他人事ではない状況になっているプラスチックゴミについて考えます。