時間を増やす2つの方法|自分らしく生きるための人生設計

人生を楽しく生きるための時間をどう活用するか。そのために必要な時間を考え、設計することが「タイムデザイン」です。重要なのは、自分自身でコントロール可能な時間がどれだけあるのかを知ること。第3回目は「時間をデザインする」です。(泉正人著『TIME DESIGN(タイムデザイン)』より抜粋。)

2019.11.25

タイムデザインを極める

私たちの多くは、
「もっと自由な時間が増えたらなぁ」
「もっと時間があれば友達と楽しめるのになぁ」
などと、日々考えていることと思います。
アメリカの行動経済学者にしてノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマンは、
「人は多くの時間を無駄にしている。誰もが、時間など無限にあるかのように振る舞っているが、実際には時間こそ限りある資源であり、人はそれを上手に活用していない」と言っていますが、当然それは誰もが理解していることであり、上手に活用したいとも思っています。
しかし、それを行う判断基準がなく、かつ手段を知らない、ということが一番大きな課題になっています。
日々の生活の中の優先順位を考えるときも、残業してでも仕事を優先するのか、友達との食事の約束を優先するのか、もしくは週末は英語の勉強をしなければいけないのに、友達との旅行を優先してしまう、など迷ってしまうことがあります。
そこでタイムデザインが必要になります。
タイムデザインとは、タイム(時間)をデザイン(設計)するということです。
近年、各大学ではライフデザイン学科という学科を設置するところも増え、その内容は食や福祉、レジャーに関するものなど多岐にわたりますが、全てが「人生をどのように楽しく生きるのか、その人生設計」のようなものだと思います。
タイムデザインも、まさに「自分の人生をどう楽しく、活き活きと生きて行くのか。そのための時間の考え方、またその設計」を表しています。
時間をデザインする、つまりタイムデザインのすすめです。
人生をデザインする、というと難しそうに聞こえるかもしれません。
しかし、自分の人生をどうしたいか、どう生きたいかという大枠をデザインして俯瞰してみると、10年単位、1年単位、1週間単位で何をすればいいかを「見える化」することができます。
タイムデザインをするために重要なことは、まずはじめに「自分自身でコントロール可能な時間を、どれだけ持っているのか」を知ることです。
日常生活の中で、コントロール可能なものなのか、不可能なものなのかということは、自身でなければわからないと思いますが、一つの判断基準として、ぼーっとしていても誰からも何も言われない時間がコントロール可能な時間だと考えるとわかりやすいかと思います。
たとえば、読書をしていても、マンガを読んでいても、テレビを見ていても 、お酒を飲んでいても 、家族からも職場の人からも何も言われない時間は、1日に何時間くらいありますか?
私が会社員だったとき、平日の24時間の内、約半分の12時間くらいでした。
職場では1日8時間働いていて、その間は当然上司からの目があるので自由とは言えません。通勤時間の往復2時間も、必要な時間でした。
そして、家庭でも掃除や家事などの時間が2時間くらいはあるので、約12時間が自分自身でコントロールできる時間だったのです。
このコントロールできる時間を増やすには、2つの方法があります。
1つ目は、効率化して仕事時間を減らす。最近の会社は労働時間よりも成果を評価するところも増えているので、会社によっては仕事時間を自分でコントロールすることも可能でしょう。 2つ目は、お金と引き換えに時間を得る。通勤時間を減らすために家賃の高い都心に引越し1時間を作りだす方法や、ハウスキーピングを頼み家事の時間を2時間減らすなど、お金と引き換えに時間をつくりだす方法があります 。
そして週末になると、冠婚葬祭などの決まった行事もたまにはありますが、24時間ほぼすべてが自分でコントロールできる時間になります。 まず、何がコントロール可能で何が不可能なのかを考えて、コントロールできる自由な時間を把握し、その時間を伸ばすためにどのようにすれば良いかを、考えるようにしましょう。
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