2019.11.27
日々の生活はすべて表現である
ここでいう「表現」とは、何もクリエイターだけが行うものではありません。クリエイターではない人でも、実は普段から創造的な表現活動をしているのです。
002ページより引用
著者は、筑波大学藝術専門学群視覚伝達デザイン専攻を卒業後、電通に入社。その後は、アートディレクターとして、グラフィック広告、TVCM、Webサイト、プロダクトデザインなどのさまざまな仕事に携わってきました。国内海外の広告賞を、多数受賞した実績も持っています。
本著は、数々のプロジェクトを成功させてきた電通アートディレクターである著者が、面白いということは何なのかを考え、一見すると捉えどころのない面白さのつくり方を深掘りした一冊です。
何かと、「面白い表現」などという言い方をすることがあります。
表現というとアーティスティックな印象があり、一般的な生活をしている人にとっては、少し縁遠い印象を受けます。
何かと、「面白い表現」などという言い方をすることがあります。
表現というとアーティスティックな印象があり、一般的な生活をしている人にとっては、少し縁遠い印象を受けます。
しかし、表現は芸術に携わるクリエイターだけのものではありません。たとえばSNSで撮った写真をシェアするといったことも、一つの表現活動に値するでしょう。
毎朝、何を着ようか、晩御飯のメニューを何にしようかといったことにも、何らかの自己表現があり、私たちが無意識に行っている一つ一つが小さな表現活動であるといえそうです。
ここに、少し面白さをプラスすることができたら、もっと毎日が楽しくなりそうです。
毎朝、何を着ようか、晩御飯のメニューを何にしようかといったことにも、何らかの自己表現があり、私たちが無意識に行っている一つ一つが小さな表現活動であるといえそうです。
ここに、少し面白さをプラスすることができたら、もっと毎日が楽しくなりそうです。
面白い表現の基本はコミュニケーション
広告表現においては特に、「コミュニケーション」が重要なカギになります。ここでいうコミュニケーションとは、いわゆる人と人との間で行われるコミュニケーション(=意思の疎通)と、基本的には一緒です。
016ページより引用
自分がどんなに面白いと思ったとしても、どういう表現が人に面白いと思ってもらえるかということは悩みどころです。
著者は、とにかくたくさんの経験を積むことが一番であるとシンプルに語っています。
たとえば、SNSでも、どういうものがいいねと言われやすいのか、シェアされやすいのかということを知るためには、やはりたくさん投稿してみることも大事であるといえるでしょう。
たとえば、SNSでも、どういうものがいいねと言われやすいのか、シェアされやすいのかということを知るためには、やはりたくさん投稿してみることも大事であるといえるでしょう。
他人の評価に振り回されるのではなく、何らかの理由があるかを冷静にコツコツと分析する。時間がかかるようですが、必要不可欠なステップであることが理解できます。
伝えるためには、自分本位ではなく、見る人の気持ちをとことん考えることも大事でしょう。表現とは、見る人がいるからこそ成り立つもので、基本はコミュニケーションであるといいます。
伝えるためには、自分本位ではなく、見る人の気持ちをとことん考えることも大事でしょう。表現とは、見る人がいるからこそ成り立つもので、基本はコミュニケーションであるといいます。
広告の世界でも、コミュニケーションが重要なカギになると語っている著者。人とモノの間にある関係性をデザインするという考え方が、デザインの真髄であるのだとか。
それは、どんな仕事にも共通する概念であるといえそうです。
それは、どんな仕事にも共通する概念であるといえそうです。
面白い表現をする5つのプロセス
何かを表現するときには「インプット」と「アウトプット」という段階が必要になってくると著者はいいます。たしかに、人は経験したことも見たこともないことを表現することはできないもの。インプットなきアウトプットが存在しないということは明らかです。
しかし、日頃からインプットをしていない人が、いきなりアウトプットしようとしても、簡単にはできません。面白い表現をするためのプロセスには、5つあるのだとか。
①「余裕」を持つ
②「よそ見」をする
③「観察」する
④「法則化」する
⑤「表現」する
①「余裕」を持つ
②「よそ見」をする
③「観察」する
④「法則化」する
⑤「表現」する
余裕を持つということは、ふだんの生活の中にちょっとした遊びを設けるということ。面白いアイデアもよそ見しながら観察するくらいの余裕がないと、なかなか思いつかないものです。
そして、「A」を「B」すると面白くなる、などといった自分なりの法則を持っておくと、面白さを見つけやすくなるのだとか。
そして、「A」を「B」すると面白くなる、などといった自分なりの法則を持っておくと、面白さを見つけやすくなるのだとか。
いきなり⑤を生み出そうとするのではなく、一つ一つプロセスを経ることで、面白さを発見できるようになるのかもしれません。
面白さにも多様性が求められている時代。自分の意識次第で、新しい面白さを見つけて、生み出していくことができるのではないでしょうか。
面白さにも多様性が求められている時代。自分の意識次第で、新しい面白さを見つけて、生み出していくことができるのではないでしょうか。
via www.amazon.co.jp
タイトル: 「面白い!」のつくり方
著者: 岩下智
発行: CCCメディアハウス
定価: 1,500円(税抜)
著者: 岩下智
発行: CCCメディアハウス
定価: 1,500円(税抜)